カフェオレと店員と友人が形成する「場」の中で葛藤を解決しようとする。(ライフスタイル論#10)
月曜日はアドラー心理学のトピックで書いています。今回は「ライフスタイル」についての10回目です。
前回は、コーヒーを頼んだのにカフェオレが来てしまったときに、どのような判断をして行動するかということを取り上げました。このように何らかの判断をして問題解決をしなければならない場面を「葛藤(かっとう) Conflict」と呼びます。私たちの日常生活はこのような大小さまざまな葛藤を解決していくことにほかなりません。
その解決的な行動については以下のようないくつかの選択肢があります。ここにその人の個性的なライフスタイルが現れています。
(A) 店員に言って作り直してもらうのも面倒なので、そのまま飲む。
(B) 同席の友だちに「これ違うけど、いいよね」と言って、そのまま飲む。
(C) 同席の友だちに「これ違っている。ひどいよね」と言って作り直してもらう。
(D) すぐに店員に「これ頼んだのと違います」と言って作り直してもらう。
ここで本人以外に登場するのは以下の人と物です。
(1) 本当はコーヒーを頼んだはずなのに来てしまったカフェオレ
(2) カフェオレを正しい注文と信じて運んできた店員
(3) コーヒーを頼んだことを知っている同席の友人
ここですべてのことをうまく収めることができません。つまり、
(X) コーヒーを作り直させようとすると、店員に面倒をかけるだろう
(Y) そのままカフェオレを飲むと、友人に変だと思われるだろう
というような葛藤が本人の認知の中で生じることになります。現実にはこれを何とか解決するわけですが、そこに本人のライフスタイルが現れるということです。
これを図式化すると次のようになります。
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