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【研究】社会人の学び直しの受け皿としてのオンライン教育

金曜日は研究の話題で書いています。

2024年12月20日(金)

労働政策研究・研修機構が発行している『日本労働研究雑誌』から依頼され「社会人の学び直し」の特集号(2020)に次の論文を書きました。社会人の学び直しの受け皿としてみると、通信制大学、放送大学、オンライン大学、MOOC、BP プログラムの現状は、必ずしも社会人の学び直しへのニーズに対応していないことを主張しました。

向後千春(2020)社会人の学び直し---オンライン教育の実態と課題『日本労働研究雑誌』No. 721, Pp.15-25.(依頼論文)

https://www.jil.go.jp/institute/zassi/backnumber/2020/08/pdf/015-025.pdf

結論として次の3点を指摘しました。

(1)人生百年時代を迎えてマルチステージを生きる前提にあって、ニーズとしての「社会人の学び直し」はますます大きくなっている。しかし、年収の増加というインセンティブがあるにもかかわらず社会人大学生と大学院生の数は伸びていない。

(2)その原因の1つは受け皿としての大学が「高い、忙しい、自分に合わない」と認知されていることによる。受け皿としての通信制大学、放送大学、オンライン大学、MOOC、BP プログラムの現状を検討してみると、社会人の学び直しへのニーズに対応していないことが明らかである。

(3)社会人の学び直しのために破壊的イノベーションであるオンライン教育の導入を進めていかなくてはならないことは疑いの余地がない。そこではオンライン教育を単なる対面授業の代替ではなく、ユニークで効果的な教育の手段として捉え直すマインドセットが教える方にも学ぶ方にも必要である。

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