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2025年1月18日(土) 今回、2017年2月のすべての記事を無料公開しました。もしよろしければどうぞ。 記事の一覧はこちらです。 2017年2月のハイライト文章もまた、そのちょうどよい長さがあるのではないかと思うのです。これを「200字/1000字/1万字の法則」と呼びたいと思います。 人は自分が他人にどう見られているかを測るための「ソシオメーター」を持っている。たとえ「自分は一匹狼だ」と思っている人でもソシオメーターによって影響を受けている。 本を書いたあとは
2025年1月17日(金) アドラー心理学にもとづく育児では「民主的な」育児の方法が提案されます。これは、独裁的な(権威主義的な)育児でもなく、放任的な育児でもない第3の方法として考えられているものです。しかし、アドラー自身は、民主主義(democracy=民主制)という用語をほとんど使いませんでした。 それはなぜだったのかを解き明かしたのが次の論文です。 野田俊作(2010) アドラーはなぜ民主主義が嫌いだったか アドレリアン 第 24巻第1号(通巻第 63号) 20
2025年1月16日(木) 内田樹『街場の米中論』(東洋経済新報社, 2023)をKindle Unlimitedで読んだ。「米中論」と銘打ちながらも、アメリカ論が多くを占めている。大統領選でなぜトランプが勝ったのかもこれを読むとなんとなくわかってくる。 自由対平等のバランスと友愛 国の舵取りは常に「自由」と「平等」のバランスによる。集団的に生き延びるためには、公権力が介入して強者の私権の一部を抑制して平等を達成しなければならない。これに失敗するとコロナ禍のアメリカのよ
最終講義について私の最終講義を以下のように開きます。どなたでも参加できます。また会場に来れない人のためにZoomによる同時配信も行います。ご都合のよい方法で参加していただければうれしいです。 最終講義タイトル:インストラクショナルデザインとは何か 日時:2025年3月8日(土)16:00-17:40(15時開場) 会場:早稲田キャンパス3号館301教室(収容人数285人) 同時中継会場:同3号館801教室(収容人数212人) Zoom視聴希望の方は下記フォームよりお
2025年1月15日(水) 質問アドラーがロジャーズやマズローに影響を与えたのは知っていたのですが、エリスにも大きな影響を与えていたと聞きました。アーロンベックやスキナー、アイゼンクやウォルピにも影響を与えていたのでしょうか? 回答アドラーがその後の認知療法家に影響を与えたかどうかについては、次の論文が参考になりそうです。 Watts, Richard E; Critelli, Joseph W. (1997) Roots of Contemporary Cogni
2025年1月14日(火) 第1部 自己のしくみとその動き第4章 ライフスタイルを知る4.6 早期回想がライフスタイルを明らかにするのはなぜか 早期回想を出してもらって、それを材料にしてライフスタイルを分析する方法について述べました。アドラーは、早期回想はその人自身のライフスタイルを「投影 (Projection)」するものだと考えたのです。それは、こういう理由です。 人生の最も最初の記憶のほとんどは忘れ去られています。しかし、「思い出してください」と言われたときに、少
2025年1月13日(月) 【音楽】オーケストラ・アンサンブル・バウムの演奏会2025年1月5日(日) オーケストラ・アンサンブル・バウムの演奏会を聴きに所沢市民文化センターミューズのアークホールに行ってきた。パイプオルガン付きの良いホールだ。曲は、ハンガリー舞曲1, 5, 6番、バイオリンとチェロのためのダブルコンチェルト、交響曲4番。アンコールはハンガリー舞曲の2番だった。 全席自由の無料のコンサートで、半分くらいの席が埋まっていた。介助犬の支援ということで演奏後に
2025年1月12日(日) 退職後は大学から名誉教授の称号をいただけるとのことで、書類を書いた。早稲田大学には在職22年、教授職で13年となる。名誉教授は、特に名誉なことをしなくても、在職20年程度で与える方針のようだ。 名誉教授には特に特典はない。もちろんお金も出ない。本当に名前だけなので、大学の腹は痛まない。本人にとっては肩書きが欲しいときに使えるし、メディアに出たとき(ときおり◯◯大学名誉教授という肩書きでテレビに出ている人を見る)には大学の宣伝になるので双方便利と
マガジン「ちはるのファーストコンタクト」は2017年1月から継続して書いているものです。このマガジンの過去の記事から順次無料公開することにしました。 今回、2017年1月のすべての記事を無料公開しました。もしよろしければどうぞ。 記事の一覧はこちらです。 2017年1月のハイライトなんで自分は書いているんだろう(あるいは書かないんだろう)ということに関心のある人はこの記事はいかがでしょうか。 アドラー心理学でよくいう「勇気づけ」ってなんだろうということに関心のある人は
2025年1月10日(金) 「課題の分離という考え方はアドラー心理学の真髄である」というような文章を見かけることがあります。しかし、これはまったくの誤解です。課題の分離という考え方は、もともとアドラーのものでもなく、アドラー心理学の重要なアイデアでもありません。 では、課題の分離という考え方はどこから来て、どのようにしてアドラー心理学に取り入れられ、広まったのでしょうか。その経緯を明らかにしたのが次の論文です。 向後千春 (2024) 「課題の分離」の出自と変遷について
2025年1月9日(木) pha『パーティーが終わって、中年が始まる』(幻冬舎, 2024)を紙の本で読んだ。書き下ろしエッセイなので気楽に読める。何もしたくないといいつつ、いろいろしているじゃんという感想。共感するところはいくつかある。
2025年1月8日(水) 質問評価士という資格を知りました。インストラクショナルデザインを専門にしている方も取得されているようなのですが、インストラクショナルデザインは評価が苦手なのでそこを補うということなのでしょうか?
2025年1月7日(火) 第1部 自己のしくみとその動き第4章 ライフスタイルを知る4.5 早期回想の分析の例 アドラー派のセラピストは、その人のライフスタイルを「早期回想 (Early Recollections)」を手掛かりにして明らかにしていきます。 早期回想とは、その人の思い出せるもっとも最初の頃の記憶です。「私は自分が生まれた瞬間のことを覚えている」という人もいるかもしれません(またそういう研究もあります)。しかし、ここでいう早期回想とは、そういう類の記憶では
2025年1月6日(月) 今年から年賀状を復活した今年から年賀状を復活した。年賀状とはいっても紙の葉書ではなく、電子的なものだけど。けっこう前に早々に今でいう「年賀状仕舞い」を実行済みだった私が、年賀状を復活したのは、「年賀状には生存確認の役割があって、新年に年賀状が来ればその人は元気だなっていうのがわかる」という意見を聞いたからだ。