【本】ロベルト・ベルガンティ『デザイン・ドリブン・イノベーション』:新しい意味の生成と提案こそが破壊的
木曜日はお勧めの本を紹介しています。
今回は、ロベルト・ベルガンティ『デザイン・ドリブン・イノベーション』(クロスメディア・パブリッシング, 2016)を取り上げます。
■要約
これまでイノベーションは、技術によって推し進められるテクノロジー・プッシュと市場によって引っ張られるマーケット・プルの領域によって起こってきた。前者は製品の問題解決の改善によって、後者はユーザーニーズの的確な分析によって進められる。デザイン・ドリブン・イノベーションは第3の戦略であり、それは意味の急進的イノベーションである。それを人々が目にしたとき、「そうだ、これを待っていたんだ」と感じるようなモノ(とそれに与えられた意味)の提案である。
■ポイント
製品は人々に対して2つの次元でアピールする。1つ目はパフォーマンスの次元であり、技術開発に基づく製品の機能によってもたらされる。2つ目は意味と感性の次元であり、その製品を使うことの心理的・文化的な理由である。
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