1-アドラー用ヘッダ

【アドラー実践講座】#07 共同体感覚とは何か

月曜日はアドラー心理学のトピックで書いています。早稲田大学エクステンションセンター中野校で開講中の「アドラー心理学実践講座」からの話題を取り上げてお届けしています。

今回は第7回目「”共同体感覚” をコントロールする」です。

共同体感覚(Gemeinschaftsgefühl, Community feeling, Social interest)はアドラー心理学の中心概念です。それは自己への関心(Self interest)から他者への関心への拡張ということです。自分を中心として世界を見るのではなく、自分を含めた共同体を中心として見ることです。

私たちはみな自己への関心を持っています。「これは私にとって得だろうか、損だろうか」「この相手は私にとって味方だろうか、敵だろうか」このように自分にとってどうなのかということをまず判断します。これは自然なことです。なぜなら自分に関心を持つことは自分が生き延びるために必要なことだからです。

しかし、人間が成長し、自立していくにしたがって、他者への関心を持つようになります。なぜなら私たちは全員、社会という共同体に埋め込まれているからです。その共同体を離れては生きていくことができません。したがって必然的に他者に関心を持たざるを得ません。社会のメンバー全員が、他のメンバーに関心を持つことによって、社会を維持していこうとするのです。

まれに「私は別! (Not me!)」という人がいます。自分は特別な存在であって、まわりの人はその人に奉仕するべきであると考えている人です。人は対等であり、協力していくことによって社会が維持されていくという考え方ができない人は「社会病質者 (Sociopath)」と呼ばれます。反社会的な行動をする人です。

ここから先は

515字 / 2画像
この記事のみ ¥ 100

ご愛読ありがとうございます。もしお気に召しましたらマガジン「ちはるのファーストコンタクト」をご購読ください(月500円)。また、メンバーシップではマガジン購読に加え、掲示板に短い記事を投稿していますのでお得です(月300円)。記事は一週間は全文無料公開しています。