5. 現場で起こる問題に名前をつける
前回は、研究の視点を持つと、日々現場で起こっている悩みごとや困ったことが研究のネタとして見えてくるということを書きました。
そして、現場で起きている現象をよく「観察」することです。自分の「こうあるべきだ」という思い込みをできるだけ少なくして、現場の問題を「ありのまま」にラボノートに記録していくことが大事です。
私の場合は教員という仕事をしているので、たとえば「授業でグループワークをしているときに、協力しないで自分のことをしているメンバーがいるのは問題だなあ」と思うことがあります。グループにそういう人が一人でもいれば、メンバーの士気は下がりますし、グループの雰囲気も悪くなります。これはなんとかしなくてはなりません。
これを「グループワークにおけるフリーライダー問題」と名付けます。フリーライダーというのは「ただ乗りする人」という意味です。そうするとこれが研究のネタになります。
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