教える技術もアドラー心理学も、社会人のリカレント教育(学び直し)という視点で捉えたい。
日曜日は皆様からの質問やテーマをいただいて「お題拝借」で書いています。質問がないときは、フリーテーマで書いています。
2017年もまもなく終わりです。時間があるうちにふりかえっておきましょう。
今年もいろいろなところで講座や研修をしました。テーマは、大きく分けて「教える技術」と「アドラー心理学」の2本です。近年は「この2つを融合させてください」というリクエストも増えてきました。出自はまったく異なるこの2つですが、実践場面では親和性が高いと感じています。
教える技術もアドラー心理学も、社会人のリカレント教育(学び直し)という視点で捉えたいと思っています。それを学ぶことによって、現在の自分の仕事や専門や現場にすぐに役立つこともあるでしょうし、逆にすぐには役立たないこともあるでしょう。しかし、それを「自分の人生の捉え直し(人生のメタ認知)」という一貫した視点で扱いたいのです。
リカレント教育というと知識とスキルのアップデートやキャリアアップ、再就職や転職がまず目的とされます。それはそれでいいのですが、それだけだと狭いような気がします。大人の学びはもう1つステップを上がりたい。学校で学んだ内容やその方法からもう一歩先に踏み出したい。それを「人生のメタ認知」と名付けてみました。そうすると、単に実利的なことや最新の知識だけではなくて、大きなスパンで物事を考える機会(たとえば人類史的な長さ、宇宙的な広さ、精神的な深さ)が必要なのではないかと思います。
そんなことを考えながら講座や研修をやっていきたいと思います。
産業カウンセラー協会(http://www.counselor.or.jp)の各支部からアドラー心理学の講座の依頼を受けるようになりました。最初、静岡事務所の方からアドラー心理学の1日講座の依頼を受けたときに、「静岡で最初に始めた講座が全国の支部に広まるんですよ」と言われたのを思い出します。そのときはあまり深く考えませんでしたが、実際にその通りになりました。2018年度には、静岡(4月29日)、高松(7月7日)、東京2回(8月11, 18日)、神奈川(8月12日)、金沢(9月1日)、神奈川(12月2日)、東京4回(2019年2月4, 11, 18, 25日)、松山(2019年2月9日)でアドラー心理学の講座を開きます。
早稲田大学アカデミックソリューション(https://www.quonb.jp)の「インストラクショナルデザイン入門」と「アンケート調査の作り方」は2018年度にも開催されます(それぞれ6月29日と10月19日)。また早稲田大学エクステンションセンター中野校(http://www.ex-waseda.jp)でも、春学期(4月〜)に「アドラー心理学入門講座」と「アドラー式子育て講座」、秋学期(10月〜)に「アドラー心理学実践講座」、冬学期(1月〜)に「教える技術」を開講する予定です。
今年もいろいろな大学から依頼を受けてFD/SDセミナーを開きました。来年も条件が合えば引き受けていきたいと思います。「先に生まれただけの僕」というテレビドラマ(http://www.ntv.co.jp/sakiboku/)のおかげで「インストラクショナルデザイン」というキーワードが知られるようになりました。「授業をデザインする」という考え方と実践が広まっていくことを期待してそれを推し進めていきたいと考えています。
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