【本】深沢 孝之編著『思春期・青年期支援のためのアドラー心理学入門』:思春期の若者にフォーカスしたアドラー心理学
木曜日はお勧めの本を紹介しています。今回はこの本を取り上げます。
深沢 孝之編著『思春期・青年期支援のためのアドラー心理学入門―どうすれば若者に勇気を与えられるのか』(アルテ, 2017)
■要約
思春期・青年期の若者をアドラー心理学からどのように捉えることができるか、またどのように支援できるかということについて知ることができる。ライフスタイルは小学校時代までに形成されると考えられてきたが、中学・高校時代(思春期)に大転換する場合もある。その時期に3つのライフタスク(仕事・交友・愛)を通して、改めてライフスタイルを固める時期として捉える方がいいかもしれない。その時期に顕著になりやすい考え方の誤り(Errors:Adler, Basic Mistakes:Dreikurs)に対して、ヨコの関係を取りつつ勇気づけることが支援になるだろう。
■ポイント
ライフスタイルの形成モデル(鈴木義也)として、
(1) 形成期=小学校
(2) 展開期=中学・高校=思春期
(3) 固定期=大学・社会人
と区分けしてみるといいかもしれない。
形成期ではライフスタイルの種が撒かれ、展開期ではその結末を刈り取る。思春期の出来事によっては人生が大きく転換することもあり、ライフスタイルもそれに伴って変化する可能性がある。固定期ではライフスタイルが調整・細工され、激しい露出は減るけれども、自然の結末によってそれが歴然と現れてくることもある。
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