3-研究19a

【研究】11 ひとつのケースを拡張して全体としてどうかを調べる

水曜日は「研究すること」のトピックで書いています。

前回は、便利な理論を作り出すことが研究のゴールだということをいいました。便利な理論というのは、次に起こることを予測できる理論だということです。こういう状況で、こういうことをすると、こういうことが起こるということがわかれば、それは便利な知識として共有することができます。このような知識を作り出すことが研究のゴールです。

■ そうすると「命令口調」で子どもに言うよりも、「信頼口調」で言った方がやるべきことをしてくれるかもしれませんね。
□ そうかもしれませんね。それは実験してみればわかります。
■ なるほど。では宿題だけでなく、歯磨きでも、お風呂に入るのでも、部屋の片付けでも、命令口調で言ったときよりも、信頼口調で言ったときの方が、やってくれる確率が高くなれば、口調の違いよる効果がわかりますね。
□ 「確率」ですか! だんだん口調が研究者っぽくなってきましたね。
■ もし親の口調の違いによって子どもの行動が変わるとしたら、それが「理論」になるわけですね。
□ そうです。その理論によって子どもの行動が予測できるとすれば、それは役に立つ理論です。
■ でもその理論は、うちの子どもにしか当てはまらないかもしれないですね。

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