1-アドラー用ヘッダ

【アドラー心理学の理論】#13 社会統合論:小学生のときあなたはどんなタイプでしたか。

4月12日(木)から早稲田大学エクステンションセンター中野校で「アドラー心理学入門」(全8回)が開講しました。この連載では、講座の内容を同時並行でお伝えしていこうと思います。講座に参加できない方にも、その雰囲気が伝わればいいなと思っています。

今回は5つの基本前提の4つ目として、社会統合論について取り上げます。

前回までに目的論として、人は自分の理想的なイメージを目指して生きているということを説明しました。自己理想になろうとすることが生きていく目的です。では、その自己理想、つまり自分の理想的な姿というは誰がどのように決めるのでしょうか。

決めるのはもちろん自分自身です。それでは自分自身が完全に自由に決められるのかというとそうではなく、そこにはいくつかの制約があります。それは遺伝的な要因と社会環境的な要因です。

遺伝的な要因は自分の親によって偶然に決められていて、自分が選んだものではありません。また、社会環境的な要因も自分がどの地域に住み、どのような共同体に属しているかによりますので、これもまた自分が選んだものではありません。たまたまその社会に生まれたのです。

とはいえ、遺伝的な要因と社会環境的な要因は自分が変えられないとしても、それらを与えられた上で、それら以外のことは自分で決めたり選んだりすることができるのです。

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