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今回で最終回です。アンケート調査を設計するときにどのように考えて、調査項目を決めていけばいいのか、そして得られたデータをどのように分析していけばいいのかについて説明してきました。
頻度(回数)や度数(人数)、また「1=そう思わない」から「5=そう思う」のような尺度では、データは数字で得られます。このようなデータを量的データと呼びます。一方、自由記述で得られた文章やインタビューで得られた語りは数字では表せません。このようなデータを質的データと呼びます。
フェイスシートフェイスシートではまず、回答者の基本的な属性を聞きます。性別や年齢などです。そのほかに、調査目的からみて重要だと思われる要因についてもここで聞いておきます。たとえば学生生活の満足度を明らかにしたい調査であれば、それに影響しそうな要因である、通学時間、自宅か下宿か、所属しているサークルとその種類などです。
前回はアンケートの基本的な構成要素について説明しました。アンケートの構成要素は、(1) 表紙、(2) フェイスシート、(3) メインの質問項目、(4) 自由記述です。
前回は、アンケート実施の時期と回数を取り上げました。アンケート実施の時期と回数については、その目的によって、(1) 1回限りのアンケートで済む場合、(2) 事前と事後の2回とる場合、(3) かなりの期間を過ぎて新奇性効果が薄れた頃に行うフォローアップ調査を行う場合があります。
前回は、アンケートの目的を取り上げました。アンケートの目的は大きく分けて次の3つがあります。 実態を知る 検証する 改善する 今回は、アンケート実施の時期と回数について目的と照らし合わせて考えてみましょう。
前回は意味のあるアンケート調査をするためのポイントとして次の3点を挙げました。 アンケートの目的を明確にすること 目的にあった質問を考えてアンケートを設計すること 目的と質問にあった分析方法を使って分析すること
先日(2017年)、早稲田大学アカデミックソリューションの企画で、「アンケート設計の基礎」という4時間のセミナーを開きました。各地から大学職員・教員の方に参加していただきました。