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生成AIでみんフォト用の画像をつくってみた

生成AIという言葉が随分と一般的になりました。下のグラフはGoogleトレンドで「生成AI」の検索ボリュームを調べたものです。2022年頃から急激に注目されてるのが分かります。AIが身近な存在になってから、まだ2年しか経ってないなんて信じられないですね。

生成AIには様々なジャンルがありますが、自分にとって一番身近な存在は「画像生成」です。AIが進化して、デザイン業界では欠かせないツールとなりました。といっても、なんでもAIでデザイン出来る訳ではないです。クライアントに納品する最終デザインにAIを使うことは滅多にありません。ただ、検討段階ではめちゃくちゃ使います。従来は手描きのラフスケッチで行った初期検討のフェーズでも、AIを使えば写実的なイラストで検討できます。一日に50案しかできなかったラフスケッチが、AIを使えば100にも200にもなります。

ただ、変な使い方をすると、AIの画像生成は質が下がるだけです。深く考えず生成すると、200案出しても使えるのはせいぜい5、6個。だったら手描きで50案出した方がいいですよね。よく言われることですが、AIは使う人のセンスを超えられません。生成された画像を選んだり修正指示を出すときに、その人のセンスが必要だからです。変な構図になってないか、不自然な要素がないかなど、生成された画像の違和感に気付き修正できることが重要です。

この記事に使ったカバー画像のno+eロゴにも、ちょっとした違和感があることにお気づきでしょうか。この画像、現実世界のカメラを使ったら撮影できない不自然な部分があるんです。

それは、一番右の “e” の厚みです。“no+” のロゴは側面が見えてないのに “e” だけ左側面が少し見えてますよね。これ、現実世界だとありえないんです。もし、これに近い写真を撮るときは、少し離れた場所から望遠レンズで撮影します(カタログの写真とかがそうです)。そうするとモノの厚みが消えた“no+”みたいな写真が撮れます。だから “e” だけ側面が見えるのは不自然なんです。

画像生成のトレンドも、「いかに違和感をなくすか」にフォーカスされている気がします。あと5年もしたら、誰が見てもAIがつくった画像とは分からないものができちゃうかもしれませんね。

今回、no+eロゴを使ってクリスマスっぽい画像をいくつか生成しました。みんフォト用にアップする為に作ったものなので、違和感がないようにPhotoshop画像編集ソフトで加工してはあります。ただ、消しきれてない部分もあるんですよね。普通なら、違和感が残ってる部分を話題にはしないのですが、今回は敢えてそこにフォーカスを当ててみますね。デザイナーはこんなことを気にしてるんだな、というのが伝われば嬉しいです。

これはまず、ツリーがハリボテみたくなってますよね。こういうツリーもあるのかもしれないけど、もみの木らしい枝の感じが再現されてないですね。それとオーナメントの大きさが不自然です。ツリーの大きさから推察すると、オーナメントはグレープフルーツくらいの大きさがありそう。そしたらツリーの枝はもっと垂れてなきゃいけない。常々感じるのですが、AI画像は、相対的なモノの大きさや重量感の表現が苦手です。逆にそこが改善されると一気に生成画像のリアリティが上がると思います。
これはミニチュア写真のような雰囲気なので、そこに違和感を持つ人もいるかもしれませんが、ぼくが一番「?」と思ったのは缶の右側のハイライトと影の関係です。缶の右側、縦に一本強い光があたってますよね。でも、缶の影は左から右に色濃く落ちている。これは多分、現実にはありえない光景なんです。缶の影を少し弱めたり、缶の左側に薄っすら影を落としてみたものの違和感はぬぐえなかったです。影の落ち方を描くのは難しいですね。
  “+” が他の文字(n, o, e)に比べ薄く見える以外は、違和感がないのではないでしょうか? 奥行き表現もAIが苦手なところです。普通だったら立体的なロゴを作るときは厚みを揃えますよね。一文字だけ薄く作るなんてことは滅多にありません。モノと物の位置関係を把握する力も今後AIの進化ポイントになると思います。
この画像は、ツリーとロゴをそれぞれ生成しPhotoshopで合成したものです。もみの木の枝をロゴの前後に配置し奥行きを出しています。画像を合成するときのコツとして、配置するモノ(ここでいえばロゴ)の鮮明度を少し下げてやると馴染みます。具体的にいうと、ぼかしフィルターで境界をにじませてあげるんです。そうすると背景とモノの間の色が混じって一体感が出ます。
↑ これはロゴにぼかしを入れてない画像です。ロゴがパキっと鮮明過ぎて嘘くさくないですか? ほんの僅か「ぼかしフィルター」を入れるだけで印象が変わるので合成作業時にはオススメです。
最後の画像は、ほぼ生成AIのまんまです。一か所だけお皿にゴミのような黒点があったので、それを消しただけでPhotoshopはほとんど使ってません。ロゴの影の落ち方が若干変な気もしますが、パっと見には分からないくらいです。3年前なら、この画像をつくるのに4,5時間はかかったと思います。それが、ものの数十秒でできてしまうなんて、AIの力はすさまじいですね。

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今日の画像は、みんフォトで使えるように「noteクリスマス」のタグを付けてアップしておきます。クリスマスまであと10日、たくさんの記事で使ってもらえますように。



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