
麦芽の絞りかすが野菜になっています
ビール醸造で使う麦芽はどうなる?
私たちが普段醸造しているクラフトビール。このビールの材料で最も多く使うのは水ですが、その次に使うのが麦芽。
ビール醸造量500Lに対して使う麦芽の量は、スタイルにもよりますが一回あたり大体120kgぐらい。ビールを作る時に糖分の大部分は抽出されますが、その他のタンパク質や食物繊維、ビタミンなどの栄養分はそのまま麦芽かすに残ります。

この栄養素たっぷりの麦芽を再利用出来たらと数多のマイクロブリュワリーが考えているのですが、なかなか超えられないハードルがあります。それは、水分を多量に含んでいるのですぐに発酵してしまう(腐る)ということ。少しなら乾燥することも可能かもしれませんが、なにせ一回あたり120kg分の麦芽が出るのでそう簡単ではありません。
少量を加工したフードはありますが、ほとんどは農家さんの肥料になったり、都市部では産業廃棄物として廃棄処分になっているのが現状です。
KOGANEでの取り組み
そんな歯がゆい存在となっている麦芽かすですが、KOGANEではいくつかの取り組みを行っています。
一つは食品への転用。地元のグラノーラ作家さんにレシピ開発をお願いし、おつまみグラノーラの試作を重ねています。
そしてもう一つは、農家さんへの提供。いろんな農家さんにご提供をしているのですが、その中でも一番お世話になっているのが姫路市北部の夢前にある夢前農園研究農場さん。先日、麦芽かすの再利用について改めてお話をさせて頂きにお邪魔してきました。

こちらの農場では、麦芽かすを有効に利用できるように発酵させたりベストな配合を色々試されたりしていて、とても熱心に研究をされています。実際にできたお米も大変美味しくできるそうで、私たちが使った麦芽かすが美味しい農産物になってまた食べていただけることにものすごい魅力を感じます。





KOGANEで食べられるように
ほぼ毎週醸造しているビールですが、また次の月曜日にコチラの農園まで麦芽かすをお届けしていきます。美味しい野菜が育ちますように!
そしてこの野菜ですが、これから店舗でお出しできるようにしていきますので、こちらも順次SNSにてご報告していきます。こちらもお楽しみに◎