
ファミコン探偵倶楽部 消えた後継者

メーカー:任天堂
発売日 :1988.4.27(前編)
1988.6.14(後編)
ジャンル:アドベンチャー
対応機種:ファミリーコンピュータディスクシステム

任天堂の本格ミステリーが登場
気味の悪いオープニングは必見。
ディスクで前編・後編に分けて制作されたゲーム。

記憶喪失になった主人公が少しずつ記憶を取り戻しながら殺人事件を解決していくというストーリー。
プレイヤーは探偵となり、助手のあゆみちゃんと共に事件を解決しよう。
物語上あちこちに散りばめられた事件本筋の謎に加え、記憶喪失という自分自身の謎も除々に明らかになっていくという演出がたまらない。


物語の舞台は、明神村という小さな村の資産家である綾城家。
一代で綾城商事を築いた会長キクの不可解な死を皮切りに、綾城家の後継をめぐる争いが後に凄惨な殺人事件へと発展していく。
横溝正史の金田一耕助シリーズを思わせるような設定に殺人現場の生々しさ、不可解な謎、不安や恐怖を煽るBGM等がゲームに彩を添え、独特の不気味な面白さを生み出している。


ゲーム中は全体的にどことなく不気味な雰囲気が漂っているが、明神村に古くから伝わる風習「死人蘇り伝説」が更に恐怖を煽り立てる。
この辺のプレイヤーへの攻め方が実に上手く、全国の小学生を震え上がらせたことだろう。死んだキクが夜に村中を歩いていたと村人が噂している場面は、筆者も怖かったのを覚えている。
捜査が進み、少しずつ蘇る記憶。
怪しいと思っていた人物が、何者かによって次々と殺されてゆく。
果たして犯人は誰なのか?
後継者はどこへ消えたのか?
この事件の真相は…?
未体験の方は是非一度やってみてほしい。
クライマックスで主人公の背後から迫る犯人の影が見えた時、かつてない恐怖に襲われる!
(Published on December 17, 2008)