ビザ取り学校の思い出【シドニー】
最近オーストラリアの学生ビザの審査が厳しくなったらしいんですよね。
とくに「ビザ取り学校」と呼ばれる授業日数の少ない専門学校に通うためのビザ取得は厳しくなったようです。
このいわゆるビザ取り学校なんですが、私は約2年半ほど通っていました。
今回の記事ではビザ取り学校がどのような感じだったのか紹介していきます。
この記事はYouTubeに投稿した動画のnoteバージョンです。
ビザ取り学校の思い出
学校とエージェントの概要
私がビザ取り学校に通っていたのは2018年4月から2020年6月までの期間です。だいたい2年強といったところ。
Lloyds International Collegeというビジネス専門学校でした。
Certificate 3, Certificate 4, Diplomaの学位を取ることができて、Diplomaまで取得するとだいたい2年くらいになります。
Diplomaを修了すると日本の専門学校卒業と同程度の学歴ということになります。
恥ずかしながら私は高校卒業後に大学には進学しなかったので、このビザ取り学校で最終学歴を更新してしまいました。もし日本に帰って就職することがあれば履歴書に
Diploma of Leadership and Management
と書くことになります。
学生ビザを取るときはエージェントを使いました。
私が使ったのはDKというエージェントです。おそらくインドネシアかタイあたりに母体のあるエージェントで、当時は東京にも支店がありました。
シドニーには現地オフィスがありますが、日本人スタッフはいませんでした。
私は東京オフィスに出向きエージェントにビザの取得と学校の入学手続きをお願いしました。
ビザ申請は自力でもできるかもと思いましたが、手間と時間がかなりかかりそうですし、学校を紹介してるエージェントは無料なことが多いので利用することにしました。
東京オフィスのスタッフは非常に丁寧に対応していただきました。こちらのビザ取り学校に行きたいという旨も聞き容れてくれてビザ申請がかなりスムーズにすすんだので、利用してよかったです。
ただ東京支店はもうなくなってるかもしれません。確認はできていませんが、SNSもブログも全然更新されてないので。
朝コースと夜コース
学校には8:30からはじまる朝のコースと16:00からはじまる夜のコースの2つがありました。
私は朝コースにしました。夜コースだと週に3回学校にいかねければいけないので。朝コースは月曜日と火曜日に学校に行き8時間の授業を受け、水曜日にはオンラインで4時間の授業を受けるという内容でした。
しかし私には水曜にオンライン授業受けた記憶があまりないんですよね。最初の何回かは受けたと思うんですが…… オンライン授業には課題があり、課題を提出すればオンライン授業は出席したことになっていたみたいです。
学生ビザを維持するためには出席率80%と課題の提出が必要です。
エージェントは週1回の通学で大丈夫って言っていましたが、私は月曜も火曜も両方行ってました。一応。
しかし出席簿に名前を書いて昼くらいに帰っていました。
もっと昔は出席率100%なら課題提出必要なかったらしいです。
授業はじまるのが8:30ということになってたんですが、朝はみんな時間通りに来ていませんでした。先生が遅刻するといこともありました。
授業が本格的に始まるのは10時前くらいでした。
終わりの時間も17:00ということになっていましたが、じ実際には2時とか3時くらいに終わることが多かったです。終わりというよりは残りは自由時間になるみたいな感じですね。私は昼休みのタイミングで帰っていました。
授業自体は聞いてもあまり意味がないというか、生徒にとって最重要事項が課題の提出なのでみんなひたすら課題をやっていました。
朝に学校に行くと仕事探しは難航する
ビザ取り学校の授業は大体どの学校も月曜日と火曜日に授業があるようです。そのため他の学生とシフトが被ることが多く、仕事探しが難航する可能性があります。
面接で
「学生がもういるから月曜と火曜に出てほしいんだよね」
と言われることが結構ありました。学生は月曜と火曜は働いていないみたいです。
学校の曜日変更はできなくはないんですが手続きがかなり面倒です。
仕事探しという点で考えると夜のコースにして昼間働くほうが仕事は探しやすいのかもしれません。
夜コースにすると学校と仕事を1日にまとめられるので休みを作りやすくていいですね。
私は月曜と火曜以外の週5日働いていたので休みがまったくありませんでした。大変でした。
学費と初期費用
気になる学費ですが、
1ターム1200ドルでした。1タームは大体3か月くらいです。10週間の授業プラス休みが2週間で1タームって感じですね。それが1200ドル。
学費は直接学校に払うのではなくエージェントに払うという形でした。
意外なんですが、学費はエージェントによって違うらしいです。
私が使っていたDKというエージェントはシドニーにオフィスがあり、そこで現金で払うと学費が10%OFFになるという謎の割引制度がありました。なんだか怪しいことをやっていそうな雰囲気がありますが、あまり考えないことにします。
そんなこともあって私が払う学費は3か月で1080ドルでした。これはどうやらかなり安かったみたいです。他のクラスメイトは1300ドルから1500ドルくらい払っていたみたいでした。とはいえ定期的に学費を払うのは大変でした。
私は全部で9ターム通ったのでトータルで1万ドルくらいの学費を払っていますね。2年間で100万円くらい?
ほかには入学金で200ドル払っています。
それから留学生保険、OSHCというものに絶対に入らないといけないんですがそれが月50ドルかかります。私は30か月くらい学生ビザの期間があったので約1500ドル払っています。これはオーストラリアに来る前に一括で払う必要があります。
オーストラリアに来る前に払った初期費用ですが、
学費1ターム分と入学金と保険でだいたい3000ドルくらいでした。
学生の属性と仕事
学校にはいろんな人がいました。
日本人は2割くらい。4,5人に1人くらいでしょうか。あとはヨーロッパ系、南米系、東南アジア系の人が多かったと思います。
目的は結構バラバラで私のようにパートナービザの申請準備のためという人も結構いました。
あとはスポンサーしてくれる職場を探している人や自営業で仕事をしている人など。30歳を超えてしまってワーホリはできないけどオーストラリアに来たかったという人もいました。
仕事はキャッシュジョブをやってる人が多かったです。違法ではあるんですが。
学生ビザの場合週に働ける時間が決まっていて当時は20時間しか働けませんでした。(今は変わってるかもしれない)
学費を払いながら生活費も捻出するとなるとそれでは無理があります。だからみんな違法としりつつもキャッシュジョブで働くという選択をしているようでした。そういうこともあって、今回ビザが厳しくなったみたいですね。みんな勉強しないで仕事ばっかりするから。
あとはグレーゾーンなんですが自営業をやって仕事を受注するという形をとることで労働時間を外からわからなくするという働き方をしている人もいました。
反対にパートナーが学費生活費すべて出してくれるという人も結構いました。うらやましい。
授業と課題の難易度
ビザ取り学校というからには授業内容も簡単なんだろうと思っていたんですが授業と課題の提出は普通にしんどいです。ちゃんと専門学校の課題をやらされます。採点は多分緩いと思います。
課題は提出してOKを貰わないとビザがキャンセルされます。
Certificate3とCertificate4は自力でもなんとかなりました。Certificate3がだいたい高校3年生と同じくらいのレベルらしいです。
Diplomaは本当に難しかったです。
課題の質問の意味が分からないというか。レポートを提出するんですが、課題の文章を読んでも出題者が私に何をしてほしいのか全然わからない。だから思いつくことをひたすら全部文章に書いてなんとかOKをもらったという感じでした。しかもそれを全部英語でやっていたので大変でした。
私高卒なんですけど、と思いながらやってましたね。
課題は日本人同士で協力してやっていました。課題を3,4人の連名で提出することもありましたね。
あとは課題の答えが売られているサイトがあって、それの違法コピーを持っている人がなぜかクラスに数人いるんですよね。入手経路は不明なんですが。それを見せてもらうこともありまた。
コロナとマイケルの話
私がビザ取り学校に通っていた時期が2018年から2020年だったんですが、
途中からコロナでロックダウンしてしまいました。最後の半年くらいでしょうか。
学校が閉鎖されて授業が全てオンラインになりました。授業はZOOMを通して行われました。その授業というのが先生がただ喋ってるだけだったんですよね。
私はZOOMに接続して音量0にして課題をやっていました。ZOOMに接続さえしてれいば出席率100%になったのでボーナスタイムでした。
ビザ取り学校で1番面白かったのはマイケルという先生でした。
ある日突然校長にブチギレしたんですよね。
マイケルの授業はおもしろくなかったんですが、あまりに授業がつまらなすぎて誰かがクレームいれたそうです。その件を校長がマイケルに伝えたところ
「俺はこんなに一生懸命やってるのになんでそんなに俺の授業に文句つけるんだ」
みたいなことを言ってブチギレしてしまいました。さらに次の日から学校に来なくなってしまったんですよね。
オーストラリアではいい大人も飛んだりするんだなと思いました。
オーストラリアすごい。
終わりに
今回はビザ取り学校について記事にしてみました。
ビザ取り学校で学生ビザを取るのはかなり厳しくなったらしいんですが、学生ビザを検討している人の参考になっていれば嬉しいです。今日の動画はこれで終わりです。
ありがとうございました。