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窓のそとからこんにちは。(KOGADOの冒険ワークショップ vol.13 隣の部のプロジェクトに茶々を入れに、の巻)
浪人:
今回は初の部を跨いだインタビューです。
みなさんお忙しいところお集まりいただき、ありがとうございます。
ゲスト:
ありがとうございます。冒険ワークショップ毎週楽しみに拝読していたので声をかけていただけて嬉しいです。
浪人:
あら、お上手。
私もデザイン部発のメルマガ、毎回楽しく読んでますよ。ってなにこのつばぜり合い。
=====
今日のゲスト:コウガドウ雑画店さんより、運営メンバーひつじ谷さんとサル野さん。
「雑画店」とは、工画堂のデザイン制作部発のプロジェクト。
主としてBtoBのお仕事をしているデザイン部で「普段は頼まれたお仕事をしているデザイナーたちが、頼まれていないモノもつくってみることにした」というプロジェクト。ロードマップをひかないというのもコンセプト。
サル野: デザイン制作部所属、ディレクター、デザイナー。入社5年目。工画堂のKAWAII担当。おもちゃが好きで、子どもの気持ちを忘れない仕事がしたく入社を希望。
ひつじ谷: 営業企画部所属、入社3年目。この春から営業企画部に所属になりつつも、入社1〜2年目に所属していたデザイン制作部での業務も引き続き行なっている若き知将。
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浪人:
まずそうな部分はカットしますので、好きにしゃべってください。
ひつじ谷:
れいなちゃんの時は、あとで編集するからって言われたけど、そのまま出ていたって聞いたので、ちょっと構えてます。
(注:第一弾の回参照。れいなちゃんの言っていた先輩社員が今回のひつじ谷さん。実は入社前からのリア友)
浪人:
はは。
今日は「コウガドウ雑画店」をBWSのエリート読者さんにピッチするというイベントです。公式サイトもありますし、よく知ってらっしゃる方も多いとは思いますが、初見さん向けの気分で雑画店の紹介を含めてプレゼンテーションをお願いします。
えーと、雑画店は今年で何年目でしたっけ?
サル野:
三年ですかね
浪人:
サル野さんは立ち上げからですよね?当時どんなムードからの立ち上げだったんですか?憶えてます?
サル野:
憶えてますよ。割とふんわりでしたね。「キャラクターで何かをやりたい、やらない?」くらいの感じで。僕もキャラクター好きなので、ぜひ、と参加しました。
浪人:
有志なんだっけ?
サル野:
そうですね、参加は自由です。本業ではないので。それで当時は、集まってから「なにをしようか」と決めるくらいの感じでした。
浪人:
思い出したよ。ハムケツとかもそうだもんね。アレはもしかしたら、雑画店を立ち上げる前の動きだったかな。
(注:工画堂SWDで実験的に作られたスマホゲーム「ハムケツますたー」。その登場キャラクターのハムケツたちはデザイン制作部による制作だった。雑画店キャラクターとしても登録されています。※ゲームはいまは公開されていません)
サル野:
そうですね、アプリは今もう下げられちゃってて。
浪人:
いろいろあって再公開できない状態にあってねw
ひつじ谷:
それが雑画店の発足のきっかけにもなったのかもしれないんですけど。
ハムケツ以外でも、お仕事でキャラクターコンペのためとかに作ったけど不採用になったり、提出できなかったりして、世に出ていけなかった子たちがたくさんいて、その子たちをどうにかできないだろうかという考えが強くありますね。
浪人:
キャラクターコンペって、そんなに頻繁にあるの?
ひつじ谷:
結構ありますよ。おもちゃ系とかのクライアントさんで。お題があったり、なかったり、いろいろあります。
浪人:
毎回描いては捨て、描いては捨てになっているのはもったいないし報われないよね、ってことですね。じゃあ、今サイトで公開されてるキャラクターたち以外にもたくさん?
サル野:
いますいます、もうたっくさんいます。出したら管理しきれないくらい。でも本当は、出せるならどんどん出していきたい。
ひつじ谷:
これは言っていいのかわかりませんが‥‥、エプロンリスさんは、コンペで残念だった子です。そのコンペはクライアントさんのご意向で、プロジェクト自体が見直しになってしまって、優勝者はいなかったんですけど。
浪人:
まあでも、古くはモーニング娘。じゃないけど、落選組が大きく花開くストーリーもあるしね。ぷんきちも、そういう感じなの?(注:ぷんきちのデザイナーは、サル野さん)
サル野:
ぷんきちは違うんですよ。没になったキャラにスポットライトを当てるのが、雑画店のルールというわけでもないので。
僕は、雑画店に出すために考えて作ったキャラクターを出したいと思っていたので、そのために新規で作りました。入社して間もなかったから、没になったキャラが少なかったというのもあるんですけど。
浪人:
最初はふんわりと集まった、ということなんだけど、今は何か決まってきているんですか。目標というか。キャラクタービジネスを確立しようとか。
ひつじ谷:
そうですね。公式サイトにもある通り、頼まれたお仕事でキャラクターを作っているデザイナーたちが、頼まれていないモノを作ってみるということがまずあります。
一応会社でやっている会社所属のものではあるので、ビジネスにしていくというのは目指すべきところではあるのですけど……。
ってこれが記事になるんですか?大丈夫ですかね。伝わりますか……。
浪人:
うーん、言語化って難しいよねw
なにかこう、うまく置き換えられる言葉があるといいんだけど。
ひつじ谷:
部活動っぽい感じって表現が近いのかなって、最近は良くそう言います。
浪人:
部活動か。
サル野:
デザイナーで仕事をして頼まれてお仕事をしているけど、それぞれが描くことだったり作ることが好きな人たちが多く、それを制限なく表現できる場があったらいいなということですかね。
あと、ちょうど雑画店の発足時、コロナの影響でお仕事がやや落ち着いた時期があったんです。もともと自分たちで発信してく場所があるといいねとは言ってたけれども、でもやっぱり本業が優先なので時間が取れない、それが幸か不幸かできるようなったということもあるかと思います。
浪人:
同人活動、同人サークルみたいなものに近いのかな?職業ライター、職業画家さんが、プロになっても夏冬のコミケに出たり、本当に表現したいことにこだわってやるみたいな。
ひつじ谷:
そうですね、近いのかもしれません。ただ一つ違うのは、作家個人が自分の表現のためにということではなく、工画堂スタジオのデザイン部の宣伝というか、それを広めるための活動だという意識はあります。こんなこともやってます、できるんですという一種の営業ツールのような?
業務の実績公開とかするのに、クライアントさんに許可を取りながらじゃなくても自由に使えるので。
浪人:
ふむふむ
サル野:
そして何かのきっかけで、広く世に出ていくようになれたらいいなーと。
浪人:
世に出ていく方法として、自力で自分を売っていく方法と、誰かに見つけてもらって使ってもらうという方法があるような気がして、どちらかだけってことでもないんだろうけど、こうなっていきたい、いけたらいいなってものはあるのかな?
サル野:
たくさんの人に知ってもらいたいなという気持ちはあるんですけど、実は望んでいる形というか、目指す形がはっきりしているわけでもなく。
ひつじ谷:
ちょっと表現が難しいんですけど、ロードマップをひいて、この期間でこれをやろうみたいなかっちりとビジネス的な進め方ではなく、今月は何をしよう、何がしたい?やってみよう!という感じで、やりたいことを重ねていくスタイルでいくというのが基本なので。
浪人:
そのスタイルとか、リズム感もコンテンツであって、それごと好きになってもらいたいってことなんだね。
サル野:
そうですね。まあ、本気で売り出すって考えるんなら、雑画店のことだけずっとやっていたいですもん。
浪人:
そうしない、ロードマップをひかないのは、何故なの?やっぱり仕事になってしまうのを避けるため?
サル野:
本業が忙しくて、そっちを優先すべきだからですねw
ひつじ谷:
たまに議論になったりするんです。その、この活動でも収益性を考えるべきでは?とか。でもそうなると、それはもう事業なので、計画を立てて時間も予算もかけていくようになる。でもいろいろ意見を交わしながら、今の落としどころは本業のBtoBの仕事をつづけながらやれる範囲で、部活動のスタイルで進めるのが最善でしょうとなったんです。
サル野:
収益性を考えましょうっていうならば、僕もちゃんと時間をかけて考えたいですが、時間を見つけるのがなかなか...…。
浪人:
「卵が先かニワトリが先か」の話だよね。
ひつじ谷:
BtoBの会社がやっているコンテンツということは結果特徴にはなるのではないか、と思います。
あとは、「とあるデザイン会社の日々」というコンテンツがあるんですけど、4コマ漫画を展開している。あの中の一つにあったんですけど、雑画店の活動がデザイナーにとって、忙しくしている本業に対する癒しや息抜きになっている面もあるようです。ちょっとワーカホリックっぽいですけどw
浪人:
安全な場所に着地したw
サル野・ひつじ谷:
www
浪人:
なかなかかまってあげる時間が取れないということはわかったんだけど、例えば誰かに育ててもらうことは嫌ではないの?というのも、まあここだけの話、私がちょっと前にぷんきちをNFTにして展開しようって持ちかけたことあったよね?やめちゃったんだけど。あの時は、勝手にこちらで動かしてしまっていいのかな?とか、さっき言ったみたいに物語をつけないと不安だったんだけど、そんなことしていいのかなとか、目指すべき方向とずれてしまわないかなとか、そういうことが気になってしまってね。
サル野:
いや、やってもらえるならどんどんやってもらいたいです。
もちろん、ぷんきちを立ち上げる時に作った設定みたいなものはありますよ。それは守りたいところですが、そこ以外はどんどんやっていただきたいです、やっていただけるなら。
ひつじ谷:
実は最近それに似たお話もよくあるんです。
例えば、キャラクターを作ったんだけどこれをどう動かしたらいいのかわからないとか、そういうプロデュース系の案件のお話がたまにあるんです。
そういうご相談を受けた場合、スキームやロードマップ作りなんかを含めてテンプレート的なところからご提案するんですけど、お話を聞きながら進めていくと、外側のビジュアルしか決まってないっておっしゃってたけど実は裏側には伝えたいこととか、デザインに乗せている想いみたいなものもひそかにあったりして。
その部分を汲みながら膨らませていくべきなんだなと気づいて、心がけるようにしています。
浪人:
そうか。あんときは、じゃあ私がもっとサル野さんとたくさん話をしなければいけなかったんだな。
サル野:
そうですね、そうかもしれない。
ひつじ谷:
理想は、雑画店側でスタイルガイド、キャラクターやコンテンツを利用する側が参考にするガイドラインになるものですね、そういうものを用意できればいいですね。
~~~~~
浪人:
かわいいの一発勝負の世界って、結構シビアですよね?
SWDでやってる私からすると、どうしても物語に逃げてしまいたくなる、不安で。そういう土俵で戦うということを意識している?
サル野:
そうですね、デザイナー発信であるということで、物語を見なくてもビジュアルだけの勝負で、みんな臨んでいるんだろうなと思ってます。
何か議論するとき、参考にするのはやっぱりサンリオさんのキャラクターたちであったり、展開であったり。ビジュアルとしてカワイイということでシンプルに成立させることは意識しています。
浪人:
キャラクタービジネスの成功要因、ていうと生臭くなっちゃうけど、デザインとか設定に世相というかトレンド?を織り込むことは考えるもの? 例えば「世の中は癒しを求めてるよな」とか「ちょっと毒のあるものが受けるんだな」とか。
ひつじ谷:
ギャップがあるほうがウケるね、とかですよね。
浪人:
古典的なところだと子どもはみんな丸いものが好き、とか。
サル野:
Twitterとか見ると、いまは、白いものがいいみたいですよね。白い、犬かうさぎかネコか。そういうのやっとけば……まあだいたい可愛くなりますよね。
浪人:
黒いものが出たw
サル野:
でもね、そういうのはやりたくないって気持ちがあるんです。それじゃないところで勝負をしたいって。
浪人:
それじゃないところって?
サル野:
例えばサンリオさんにも白くて丸くてカワイイものがたくさんあるけど、やっぱり今、量産されているものとは違う気がするんです。なんというか。後世に残るものかどうか。
浪人:
おお。
サル野:
僕は常に、工画堂にいるからとかではなく、思っている事なんですけど、どうせなら、僕が死んでも残るものを作りたいって思っていて。短い時間で爆発的な人気が出て、グッズが出て、でもそれって時間がたっておじいちゃんになった時に、その子たちのこと思い出すのかな?って。そういうのじゃないどこか心に残ってくれるような、そんなものが作れたらなって思いますね。
浪人:
それはブームにならない、消費されてしまわないものってことなのかな。うーん。他に何か要素ってあるって考えている?
サル野:
誰でも描ける?っていうと語弊があるかもしれませんが、例えば、キティちゃんを作ったデザイナーさんはいますけど、すでに今は何代目かの方で、別の方が描いているんです。僕もそれをやりたくて、ぷんきちは描くけど、誰かにも描いてほしくて。根本の性格や設定はあるけど違う人にやってもらっていいと思っています。
ひつじ谷:
だから、さっきサル野さんは性格を大事にして欲しいっていってたんですね。
サル野:
そうですそうです。
浪人:
ああこれ、聞いたかも。だから誰もが描きやすい、ちっちゃい子でも描きやすいデザインになっているって言ってなかったっけ?
サル野:
言いましたっけ。でもそうかも。
~~~~~
浪人:
そろそろ締めようかなと思うのですが、雑画店の未来をどう考えていますか?こうしたいなってものとか?
サル野:
立体の物を作りたいです。ソフビ人形とかおもちゃとか。僕が今、仕事じゃないところではまっているので。
あとは雑画店でもっともっとキャラクターを出したいです。
ひつじ谷:
私はデザイナーではなくて、唯一作家じゃない営業という立場なので、多分雑画店メンバーとは考えることがきっと違っていて。営業としてがっつり雑画店に取り組んで、世に広めていきたいという気持ちがあります。春から営業企画部になって、いろんな現場をみせていただいて、改めて雑画店のプロデュースをやってみたいなという気持ちが強くなりした。
サル野:
いいです!やっていいです!
ひつじ谷:
もうちょっと自分の実力がついてきたらw
浪人:
うーん……。
……。
なんか、取材のつもりだったけど、どうしていこうかって一生懸命考えちゃうねw
それが魅力や楽しみ方の一つなのかもしれないwって急ハンドルで落としに。
それでは、読者のみなさんにメッセージをいただけますか?
ひつじ谷:
雑画店は、「表現することが大好き!」という工画堂社員の性格がよく出ている活動なんじゃないかな、と思っています。 工画堂といえば素敵なゲームのイメージが強い読者さんが多いかと思うのですが、ぜひこの機会に「他の部署ではこんなものも作ってるんだ〜!」と知っていただけたらとても嬉しいです! (雑画店SNSのフォローと、ついでにデザイン部のメルマガもチェックしてもらえたら嬉しいです笑)
サル野:
工画堂だからできる、工画堂らしい「かわいい」を試行錯誤しながら発信していくのでお楽しみに…!
浪人:
長い時間ありがとうございました。ご協力ありがとう。
~~~~~
話しても話してもつかみどころのないプロジェクト、雑画店。 それはとりもなおさず、世の中にあまりない、レアなものだからなのか。 私は既存の何かにはめこんで先入観で概要を理解しようとしがちで、その枠の外にあって、だからスペシャルであり、永遠に消えないものになりえるものが雑画店なのかもしれないですね。 あるいは私の言語力が足りないかwそれかw みなさんも、ひっそりと応援よろしくお願いします。SNSやってます。
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今週はこの辺で。 ではまた!
※「KOGADOの冒険ワークショップ」では、レポーター「浪人」にやってもらいたいことを雑に募集してきます。 なんかやってくれ、こいつと話してこい、など可能な限り実現したいと思いますのでリクエストください。 コメント欄、またはTwitterメンション、DM、またはユーザーサポートメールまでお寄せください。
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