見出し画像

デッドボールは…怖くないわけがない。<後編>

こんにちは。
前回からの続き、練習中のデッドボールに端を欲し、怖さから、大好きな野球の試合に行きたくない…と息子が言った、試合前日のことについて、書きたいと思います。

前編につきましては、こちらでご確認ください☟


学校から帰ってきて、その日は友達との約束はなかったようなので、じゃあ少し話しをしようということになった。

その時点で、今現在はどんな気持ち?と聞くと、
「明日の試合には行かないかもしれない…」と、気持ちにあまり変化はありませんでした。

まずは、行くか行かないかは、息子が決めることだと伝えたうえで、
「本当はどうしたい?」と聞くと、
「怖い気持ちがなくなるといい」とのことでした。

怖さをなくすのは、やはり無理な話なので、
「プロだって怖いって言ってるからさ、ちょっとでも怖さが減るといいよね~」ということで、次のことを試してみました。

やってみたこと③  
「怖さ」を数値化する


これは何かと言うと、怖さを0(全く怖くない)から100点(すごい怖い)で表して、自分はどこまでだったらOK、許容できて、どこから無理なのかを見える化させるというもの。

でもこれをやりながら、意外にも、っていうのも息子に対して失礼なのですが、彼は怖さのレベルをしっかりと認識していた様子。
(ん~どうだろう、やってみながら認識したのだろうか?)
言葉が足りないために、頭の中でごちゃまぜなのではと思いきや、

例えば、

バッティングセンターで練習する=4点
ゴロをとる=10点
フライをとる=17点
ライナーをとる=50点
試合でバッターボックスに立つ=78点
デッドボールに当たる(お腹周辺)=100点

などと点数がつきました。

ちなみにその時点で、
試合に出る=60点で、これは彼の許容できるラインを越えていました。

でもこれをやってみて気付いたことがあります。

まずライナーを以前は怖がっていたのに、今は大丈夫だということ。
つまり、怖さは練習など回数行うことで、減っていっているという事実

そして、守備は今では怖くないわけではないが、許容できるということだったので、
「もしさ、試合に守備だけ出場できるんだったら、出たい?」と聞くと、
「うん」とのこと。

つかさず、息子は「そんなの無理だけどね。」と付け加えましたが、
「それならさ、明日の試合はさ、守備を頑張るっていう目標にしてみない?
それでさ、攻撃の時は、バッターボックスの中でも、ここだったら怖くないなと思う位置に立ってバットを振るっていうので、今回は全然イイと思うけど、どう?」と聞くと、
「それなら、出来そう。」…と硬直していた状態に変化が出てきました。

結局その日も、急遽、我が家のリビングは即席バッターボックスと化し、ホームベースに対して、どの位置だったら安心か、本人に確認してもらいスイングしてもらいました。

すると息子が…

「この立ち位置じゃ、ボールが打てないよ。」

その言葉に、文字通りの衝撃を受けました。

「…え、打ちたいの? …あ、そうか、打ちたいのか?」
「そりゃ~そうだよ。」

…と、怖さの中で隠れていた、彼の本当に望むことが姿を見せだしたように感じました。

「じゃあさ、ちょっとそのイメージ作ってこうよ。」…と…

やってみたこと④ 
イメージをつくる


いわゆる、イメトレってやつです。(初めてやりましたが。)

「試合にも行きたいし、デッドボールは怖いのは確かだけど、本当は打ちたいんだ」
というのがハッキリしたので、即席バッターボックスで、プラスチックバットと靴下ボールでバンバン打ちまくりました。

母ちゃん投げる、息子打つ。
母ちゃん投げる、息子打つ。
その繰り返し。

何だか息子は楽しそうでした。
アラフィフ母ちゃんも頑張って投げ、イメトレを終了。

あとは彼が翌日に判断するのみ。

ドキドキ  ドキドキ…

🐔 🌞 🐔 🌞 🐔 🌞 🐔 🌞


そして、翌日。

どうやら息子は試合に行く様子。

「心配だ」といつものセリフは出るものの、朝ごはんを食べて、ユニフォームを着て、夫と一緒に家を出ました。

私は試合が始まる頃に合流。
そこには、楽しそうに、そして真剣に野球をしている息子の姿がありました。
その日の目標は「守備を頑張る」だったからか、あまり気に入っていなかったファーストも、それから思いがけず回ってきたピッチャーにも、ちゃんと取り組んでいました。

バッティングはそもそもボックスに立てば200点満点だったところ、
1ヒット、1内野安打。

たった一日で、こんなにも大きく成長したことなんてあっただろうか?

不安だったけど、デッドボールは未だ怖いけど、そんな中でも前に歩を進められたことに、何だか胸が熱くなりました。

いいなと思ったら応援しよう!