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ピアノとワタシ

こんにちは。
突然ですが、みなさんは小さい頃にどんな習い事をしていましたか?

今日は、現代の習い事事情ではなく、
昭和の時代の習い事を振り返ってみたいと思います。
…というのもですね、私はTBSポッドキャストの「Over the Sun」という番組が好きで、スーさんと美香さんが昔の習い事(1970~80年代)について話していたことから、自分もあの時代を振り返りたくなってしまったわけです。

私の母は美容院を営んでいました。
私はいつも、小学校からは自宅に帰らず、母の美容院に直接帰ります。
美容院周辺には、仲良かった友だちがあまりいなかったと言いますか、
当時の私はどちらかというと大人しく、つるんでくれる友だちがいなかったというのが事実のような気がします。
美容院の待合席で、おかまをかぶった近所のおばちゃんたちと話しながら、店が閉店するのを待つのも飽きた頃、私はほぼ毎日習い事に通うことになりました。
時期はずれていたりするのですが、
・水泳
・ピアノ
・習字
・華道&茶道
あと、習い事ではないですが4年生あたりには家庭教師もついてました。

母が商売をやっていると、これらの習い事の半分くらいは「つきあい」でスタートします。
つまり、お店のお客さんご本人(もしくはその親族)が教室をやっていて、そこに娘を通わせる、ということです。

ピアノ…
これは習い事の鉄板ですよね。
お客さんのお嬢さんである、音大卒のみどりちゃんがピアノ教室をやっているということで、私はそこに通いました。
このみどりちゃんがですね… めっちゃ怖いんです。
今も覚えています。
みどりちゃんの髪型は、マッシュルームカット。
ていうか、私の髪型も、マッシュルームカットでした。
紛れもなく、当時の流行りですね。

話を戻しますが、みどりちゃんはすごく厳しくって、
私がいつも思い出すシーンは、卵をふんわりと握るかのように手を鍵盤に置く…と言われるのですが出来ず、すると鉛筆でピシッと私の手の甲をはたくのです。
こわっ!

こんな調子のみどりちゃんですから、当然ダメだしの連続で、通っていて楽しいわけがありません。
親が買ってくれたアップライトピアノでの練習も段々としなくなりました。
親の商売上のつきあいでスタートしたわけですが、
当時の私はそんなこともお構いなしで、
「ピアノ辞めたい。みどり先生、こわいから。」と直球で母親に言った気がします。
母親も母親で、
「そうよね、みどりちゃん、キツイ感じだもんね。」的な応答があり、
その後すんなりとピアノのお稽古は終焉を迎えました。
母が、お客さん(みどりちゃんのお母さん)にどんな風に辞めることを伝えたか定かではありませんが、すんなり辞めさせてもらえたことを本当に感謝しています。

何年もあと、私が中学生の頃に、私は「エリーゼのために」を弾くことに憧れ、楽譜を買いました。
我が家のアップライトピアノのふたを久しぶりに開け、それはそれは連日練習に励みました。
先生なしの自主練です。
練習することも、段々と上手くなることも楽しかったし、
そして私は決してピアノが嫌いになったわけではないと実感しました。
とは言え、もう先生についてやりたいと思わなくなりました。

Over the Sunでも、私のような厳しいピアノの先生で苦しんだエピソードがリスナーさんから寄せられていました。
私たちは将来ピアニストになるわけでもなく、
音大に進学するわけでもなかったのに、
なぜあんなに先生(たち)は厳しかったのか。

おもしろい時代ですね。


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