名無しのこんぺい@男性保育士

33歳男。職業、保育士。某大学文学部卒。在学中、保育士への道に急ハンドルを切り、資格は独学で取得。熱を持って進んだ道の上で10年。うだつの上がらない日々に、思うことを徒然に吐き出します。

名無しのこんぺい@男性保育士

33歳男。職業、保育士。某大学文学部卒。在学中、保育士への道に急ハンドルを切り、資格は独学で取得。熱を持って進んだ道の上で10年。うだつの上がらない日々に、思うことを徒然に吐き出します。

最近の記事

  • 固定された記事

自己紹介に替えて『まえがき』をつらつらと

 保育士になり、8年経過していました。  未来の自分が笑顔になっていると思い、一大決心のつもりで、教職の道から保育士の道へハンドルを切った、大学3年生の自分へ言葉をかけるなら、『男性保育士は大変だぞ〜』と言う、めらめらとした怨み節のようなアドバイスでしょうか。  理想と現実。人生設計。社会での在り方。  低賃金で、まだまだ女性社会の保育士という仕事の難しさ。言いたいことも言えないこんな世の中じゃポイズンな日々に、31歳の僕は頭を抱えています。  ただ、大変なことばかりではな

    • 余談⑫:地域に根を張るカフェが好き

       自分の住んでいる家の近くにあるカフェが、年越し営業を行っていた。  コーヒースタンドに近い規模で、店内の壁に沿って木製の長椅子がLの字で並び、10名座れば満席になる広さだが、僕の好きな浅煎りのコーヒーも味わい深く、焙煎の香りが鼻腔に届く居心地の良い空間である。  駅近くではないにも関わらず、年が明けて1時頃、年始にかけて自分で淹れる用の豆を買いに出掛けてみると見事に満席で、甘酒を飲むが如く、店の外でもコーヒーを味わう人が10名程いた。お客さんは、常連さんが中心のようで和や

      • 復活の大晦日

         約3ヶ月振りのnote。  運動会シーズンから怒涛に忙しい保育士の仕事。  一度離れたら、次に書く記事を考えると妙に力が入ってしまう。  連絡を取り損ねていたら、いつの間にか離れてしまった友だちのようで、このまま自然に記事を作らなくなるのかなあ、とも思った。  ただ、離れて感じたこと。  出来事に対して鈍感になるということ。    忙しい忙しいと言いながら、空いた時間はYouTubeのショート動画。  思考を殺して、時間が死んでいく。    noteに向き合う時間は、思考

        • 雑記㉘:『暖簾に腕押し続けるのは結構辛い』話をつらつらと

           とある親子の降園時の一幕。  3歳児クラスの男の子が、何か気に食わないことがあったようで、帰り際に母に「嫌だー!」と大声で叫ぶ。母も慣れているのか、「そうなんだね。嫌なんだね」と優しい声でその絶叫に応え、これはあれは、と手立てを示すが、何に対しても「嫌だー!」の一点張り。それからやんわり20分程やり取りを繰り返していたが、見かねた保育士が仲に入り、男の子の話を聴き解決をした。  子どものことを「受け止める」と、耳にするし、大事なことだと僕も思う。しかし、保育や親子の様子を

        • 固定された記事

        自己紹介に替えて『まえがき』をつらつらと

          雑記㉗:『決めつけからでは見えないもの』の話をつらつらと

           トップ画像はバナナ…ではない。  これはこの夏、栽培に失敗したキュウリである。  食育の一環で自分たちで育て、収穫して食べた。栽培方法は子どもたちが調べたので正規の方法ではなく、不揃いなおばけキュウリばかりだったが、それでも自ら育てた物を食べるのは嬉しい。  その中で葉っぱの影に隠れ、最後まで収穫されなかったのがこのババナ、もとい、このキュウリである。  プランターになる黄色いキュウリを見つけたときの、「バナナができてる〜!」という子どもの驚きの顔が面白かったが、かくいう

          雑記㉗:『決めつけからでは見えないもの』の話をつらつらと

          保育日誌⑦:跳び箱スカウター

          年長児の体操の中で、跳び箱に闘志を燃やす子たちがちらほらいます。 進級当初から、「僕は年長さんになったら6段を跳ぶんだ」と話していたのが、K君です。 それまで、あまり運動に対しては積極的な方ではなかったのですが、進級してしばらくした後、その目標を掲げる様子に、子どもにとって、年長さんになることはやっぱり誇らしいことなんだなあ、と感じました。 ただ、4段までは跳べるようになったものの、やはりこれまで運動に興味がなかった分、コツを掴むのには時間がかかるようで、現在は5段に挑戦

          保育日誌⑦:跳び箱スカウター

          余談⑪:風呂桶に見た日本人の心

           自意識過剰な僕の言い訳として、決して流行りに乗じてるわけではないのは理解いただきたいのだが、身体と心に溜まるデトックスを抜きたいと思ったら、サウナや岩盤浴に足を運ぶ。  手軽に行けるのはサウナなので、割合的にはサウナにいく機会が多い。  高温のドライサウナに入り、鼻の粘膜が焼けそうになりながらも大きく一息つくと、血管が広がっていくような気がする。毛穴からぷつぷつと水滴のような汗が滲むのが気持ち良い。  サウナに入る時間は1回7分と決めいている。短いくらいだが、自分の身体

          余談⑪:風呂桶に見た日本人の心

          雑記㉖:『歌あそびに見える、保育士の哲学』の話をつらつらと

           例年に変わらず、夏祭りやらお泊り保育やら行事で忙しい保育園だが、各クラスも年度当初よりは少しずつ落ち着き始め、年長児クラスが乳児クラスのお昼寝を手伝いにいくことになった。  相手が2歳児クラスともなればお話も少しずつできるようになり、会話をしたり、お世話をしたりする中で、自分達がお兄さんお姉さんなんだなということを実感する。背伸びしたような鼻先が伸びたような、誇らしい表情に彼らの成長を感じる。  しかしながら、年長児が2歳クラスの子のことを全員知っているわけではなく、名

          雑記㉖:『歌あそびに見える、保育士の哲学』の話をつらつらと

          余談⑩:初めての馬に熱くなる

           GWは遠出をせず、4月で速歩になったペースを落とすようにのんびり過ごすのが例年の流れだが、今年は高校時代の友人の結婚式があり新宿の方へと足を運んだ。  当日、一緒に参列する友人が「ご祝儀を増やしに行こう」と言うので早めに集合する。もちろん冗談だが、連れて行かれたのは「WINS」と呼ばれる場外勝馬投票券発売所だった。  場外勝馬投票券発売所とは、読んで字の如く、競馬場に行かなくても馬券を買える場所である。  人生において競馬の経験はない。  「俺、そんなお金ないぞ」と情

          余談⑩:初めての馬に熱くなる

          雑記㉕:『5/5=33/33』な話

           例年のことながら、保育園のこの時期は目まぐるしい。新年度が始まって、気がついたら4月も終わる。  今年、僕は年長児の担任で、ありがたいことに2歳児クラスから受け持っている子たちを4年間持ち上がらせてもらった。  同じ子どもだからこそ見える成長の姿や関係性もあるが、常々思うことは子どもは全力だなあ、ということだ。  それは「頑張る」という意味での全力ではなく、葛藤も思考も感情も、彼らの生きた時間の中のあることを、存分に発揮しているという意味合いで、全力だ。  例えば、2

          雑記㉕:『5/5=33/33』な話

          保育日誌⑥:憧れの年長さんへ

          卒園が近づいてきました。 この時期は年長さんの怪我が以外と多く、保育士も注意を払っています。 年長クラスの3月生まれ、T君はいつも元気な男の子。 前置き通り、彼が先日怪我をしました。 滑り台を勢いよく駆け上がった時、見事に転倒。 グラついていた前歯が抜けました。 しかも2本。 もともとグラついていた歯ということもあり出血も少なく、にっと笑って歯抜け状態の間抜けな笑顔に思わず笑ってしまいました。 まあ、かなりヒヤッとしましたが。 話は少し変わって、保育園では例年、年中児が卒

          保育日誌⑥:憧れの年長さんへ

          雑記㉔:『固定観念と子どもの絵』の話をつらつらと

           僕の務めている保育園では、月に1回、テーマを決めて絵を描く絵画の時間がある。その時間には専任の講師がいて、子どもが書き終えた後、保育士とその講師で子どもの絵を見ながら振り返りを行う。  絵なんて好きに描けばいいと思うし、わざわざ絵画の時間なるものがあることを初めて聞かされた時は、内心首を捻ったが、歳は60歳前後の、柔らかな雰囲気の男性講師が、楽しく自由に絵を描いてほしいというスタンスだったので、今ではその時間も自分の中で肯定的に捉えている。  先月のテーマは、園で行なっ

          雑記㉔:『固定観念と子どもの絵』の話をつらつらと

          余談⑨:この鳥を知っていますか

           今年も節分が保育園で行われた。まだまだ寒い日が続くが、冬の終わりを意味する節目でもある。  昨年の12月頃、隅田川沿いを散歩していると、白い身体に赤いくちばしと脚が特徴的な鳥が、乾いた空を気持ちよさそうに飛んでいることに気がついた。  保育士として恥ずかしい限りだが、野鳥や野草には疎い僕で、堤防に連なって羽を休めるところを写真に取り、Googleレンズで名前を調べてみる。  「ゆりかもめ」    特徴的に当てはまっていたので、おそらくそれが、この鳥の名称のようだ。  

          余談⑨:この鳥を知っていますか

          雑記㉓:『お煎餅一枚程度』の話をつらつらと

           健康にも気をつけたい32歳の2023年。  今年こそは痩せようと目標に掲げたダイエット。  気がつけば、新年も1ヶ月が経過しているが、一向に痩せる気配はない。  ダイエットの基本は食生活。  特に、間食を減らすことが、痩せることへの第一歩というのは、20代の頃に実証済みである。  ただ、お腹が空く。運動の現役を退いてから、食欲右肩上がりな僕だ。  一欠片くらい。一枚くらい。一個くらい。  と、ついつい甘えてしまう。  当然、体重は減らない。  ダイエットは、1日2日でど

          雑記㉓:『お煎餅一枚程度』の話をつらつらと

          余談⑧:不健康を喰らいに

           ラーメンの美味しい季節になった。  暑い時期に汗を垂らしながら啜るのも良いが、冷える身体に温かい物を入れるのもまた、特別だ。  僕は基本、健康志向とまでは言わないが、身体に良いものを食べたり健康的な食事をしたいと思っている人間だ。  だがら、例えば野菜ならなるべく無農薬やオーガニックの物を食べたいし、肉なんかは国産だと嬉しいし、ラーメンで言えば、無添加の淡麗系スープだったり、全粒粉の麺を好んで食べる。  が、しかし、それでも。  身体が無性に化学調味料という刺激を欲する

          余談⑧:不健康を喰らいに

          雑記㉒:『好きな絵本と音楽と僕の葛藤』の話をつらつらと

           長新太さんの『そよそよとかぜがふいている』という絵本が好きだ。   手の大きな猫が、様々なものをおにぎりにしていき、お弁当にしてしまうという、ナンセンスワールド全開の絵本。この絵本が何を暗喩しているかを考察しながら読むと、文学的にも、そして保育的にも面白い。  大人が大きな手を使い、様々な個を持っているはずのものを、同じ形の三角おにぎりに変えて、社会や学校といった集団というお弁当箱に詰めてく。 大きな手=大人(先生)   おにぎり=子ども  弁当=社会(学校・集団)

          雑記㉒:『好きな絵本と音楽と僕の葛藤』の話をつらつらと