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「これからも、一緒にいようね」 そう言ったのはいつの夜のことだったか。 時の流れは早…
「なるほど、ねぇ。まさか地下にある旧聖堂の更に奥底にこんな所があったなんて。地上に建てら…
双校祭の後はこれまでの事はまるで何事もなかったかのように穏やかな日々が学園内では続いて…
「サンダール!! 一体どういうつもりなの!? なぜこんな勝手なことを。リーリエさんが厳戒…
双校祭の終わった翌日、東西の学園に派遣されていた九剣騎士をはじめとする国の騎士達が帰路…
双校祭の最終日を終えた翌日の朝、シュレイドはいつもの場所にいた。 一心不乱に鞘に納め…
シュレイドを庇ったその瞬間、思い出したのは自分の母の最期。 まだ幼いながらも決して記憶から消えることのないその姿。 「…………」 泣きじゃくるだけしか出来ない私は母の言葉を覚えていない。 あの時、一体なんと言われたのだろうか。 ダメ。目を閉じないで。 ダメ。眠らないで。 ダメ。いかないで。 止まらない涙でぐしゃぐしゃになる私。 その後の事は覚えていない。 『モウスコシ、モウスコシ』 その時、再び頭に響くあの不快な音、しばらくぶりに聞くその声に
「……」 「アンヘル、どうしたの?」 木々に囲まれた暗い場所で立ち止まり耳を澄ませるよ…
「リーリエさん」 「ん? ディアナ君、どうしたのかな?」 ディアナは槍を構えて厳しい表…
「トドメだぜェ!!!」 小さく鋭い拳が腹部へと突き刺さり、シルバは膝を折り地に伏せる。…
スタートとゴールにもなっている校舎棟から少し進んだ先にある平原。 そこではメルティナ…
「シルバ!? ということはようやく先頭まで追いつけましたのね!?」 エナリアの言葉にシ…
先頭集団が山岳エリアの障害物となる場所を越え、予選コースの最後となる最初にスタートした…
川の岸辺すぐそばにある杭の上へとふわりと一足飛びに器用に乗って一度、じーっと川上を見つめる。 「杭がずっと等間隔に並んでますね。一見すると川の中で流されそうになった時に掴まる用にある棒にも見えますけど」 まずは対岸まで軽やかに杭を渡って戻って来たシュレイドは開放感のあるこのロケーションに大きく深呼吸をした。 (懐かしい感じがする) 昔、山の中の深い森を独りで駆け回っていた頃の事を思い出す。 ただひたすらに山に登り、小屋に戻る事を繰り返す日常。縦横無尽に山の中で