婚活3日目

翌週、瑠璃はちょっとお兄さんの婚活パーティーと言う企画に参加をした。

参加条件
男性:38~47 年収500万以上。
女性:33~41 未婚の方、家庭的な方。

今日で9回目の婚活パーティーであり、参加方法にもだいぶ慣れ、会場の生き方も覚える事ができてはいるが、瑠璃の婚活の悪夢の始まりはこれからであった。

パーティー開始時刻になると、毎回の如く司会者は同じ事を言う。
「まだ、会場に到着されていない方もいらっしゃいますが、時間になりましたので始めたいと思います」

今回は男性5人女性4人と前回よりも少し少なかった。

瑠璃は心の中でこう思った。

「今回は少人数だから、猫好きの人がいたらチャンスかも!?」

婚活パーティー(個室)の基本ルール
基本的には回転寿司方式と言って、女性は基本的には定席に着き、
男性がプロフィールカードとメモ紙を持って3分程度女性と話す。
司会者から終了の合図があったら男性が席を移動する。

瑠璃が今回行った会場は今日で三回目であり、いつものようにプロフィールカードに全く同じ情報を記載しいつものように婚活パーティーが始まり1人目とは何事もなく会話が終わった。

悪夢は二人目から訪れ、先週他の企画であった人と再会し、何事もないかのようにパーティーは継続された。
「あれ?先週いましたよね?」
『あっ!こんにちはー先週もお会いしましたね♪』
瑠璃はコミュニケーションを取るのが苦手であるが、自分なりに満面の笑みを作り男性に挨拶をした。
司会者が終了1分前のアナウンスをすると、まだ会話の途中にも関わらず、
瑠璃のプロフィールカードは返された。
「じゃあ、頑張ってね!」
いかにも自分に投票を入れる気がないと言わんばかりに応変な態度を取り、席を離れて行った。
確かに男性としてはリピータが来た事によって、その時点で一人いないと言っても過言ではないので苛立ちを隠せなかった。

そして、不幸は重なり次に入ってきた男性も以前他のパーティーであった事のある人であった。
『あっ!』
瑠璃は思わず声を出してしまい。嬉しそうな表情を隠せなかった。なぜなら、以前彼とはパーティーで知り合い第一希望に入れたネコ好き男性であった。

「あれ?以前、お会いしましたよね?」
『はっ!はい!』
喜んで自分の書いたプロフィールカードを相手に向け手渡そうとすると、
手のひらを大きく広げ瑠璃に向け言い放った。
「ネコ好きの人ですよね?以前見たのでプロフィールカードは大丈夫です」

それだけ言って、彼は自分のスマホを眺め始めた。

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