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シャーロック・ホームズとコロナ下登校日

ステイホーム期間だからってことらしいけど、ケーブルテレビのミステリーチャンネルが、ドラマ「SHERLOCK」を再放送してくれてます。シーズン1第1話を久しぶりに見て、全方位的クオリティの高さに脳内麻薬的な何かがドバドバ出ている。もっとくれ、もっとくれよぉー。

このドラマは2010年にイギリスの公共放送局BBCで放送を開始した。言わずとしれたコナン・ドイルのシャーロック・ホームズを下敷きに舞台を現代に置き換えて、天才的な探偵が事件を解決していくというストーリーの超人気シリーズ。英国アカデミーテレビ賞とかも取ってるし、脚本、カメラ、演出、俳優の演技、どれをとっても最高級。(まだ見てないよ、おもしろそう、と思った方、今は「AXNミステリーチャンネル シャーロック」か「Netflix シャーロック」でググってみてね。←このテキストをコピペしたら速いよ。)

シャーロック・ホームズの魅力は「こんな天才見たこと無い!」というところにあると言えば「うん、そうだよね」と同意してくれる人が多いと思う。でも真実というコインにはいつも裏がある。(←今、思いついたフレーズ(笑))

とにかく、今日の私の発見は「こういうこと実は身近にあるじゃないか」だ。このストーリーの魅力って、実は、私たち人間の本能にキックを入れるところにあるんじゃないか、と気がついた。

シャーロックは、ひと目見ただけで相手のいろんな事が分かる。状況が分かる。時には未来までも、推理によって予測できしまう。ドラマを見ていて毎回スゲー!とワクワクするのはそこだ。シャーロックの性格は反社会的なんだけど、そんだけ「見える」んならそうなるもんかもね、と思う。

今日は、ふと思ったのです。
似たようなことが自分にも周りにも無いことはないんじゃない?
JR尼崎脱線事故の日にあの電車になぜか乗らずに1本電車を遅らせた人がいたと聞いたことある。なんとなく虫の知らせ。不思議な予知夢。うん、あるよ。

私たちはシャーロック・ホームズほどの精度ではないけれど、そういう能力を持っている。意識に上らないけど何かに気づき危険を避けている。でも、今の私達は、それを使わないように抑え込むことが大人になっていくことである、と思い込んで生きているんじゃないだろうか。

今週、息子の中学校が久しぶりの登校日だった。1時間だけ、クラス発表と新しい担任の先生と顔合わせ、とか。小中学生のお子さんをお持ちのご家庭は、久しぶりの登校でしたよね。戸惑った家庭も多かったのではないでしょうか。
うちの息子はもう1年ほど全く中学校に通うということをしてない。「ホームエデュケーション」と称している。

その日は、前の担任から電話がかかってきた。新しい担任と支援担当と一緒にウチに寄っていいですか?と言う。息子はまだ起きてないし、急には困るので明日以降にしてくださいと言うと、3人で相談しますと、一旦電話を切られた。すぐに電話が鳴って、「お母さんにご挨拶だけさせてもらいたいので今日今から行かせていただきたい」と言う。で、新しい担任に電話を代わりますね、と言われて「いや、ちょっと待ってください!」と言ったが、聞こえなかったようだ。新しい担任(男性)が出て自己紹介をして、すいません、今からご挨拶だけ、行かせていただきたいんです。息子とはまた後日ということで、と言う。

胸騒ぎがした。ざわざわざわざわ。「体育会系やな、あの声。」

たまたま仕事が休みで在宅だったダンナに事情を話し、「来たらよく見て、後で答え合わせしない?」と決めて、胸騒ぎを落ち着けることにした。

細かい話は省く。先生たち個人に関して思う所は特に何もない。先生は先生のお仕事をされている。挨拶をしに来て書類を届けてくれた。

ほんの、3分にも満たない時間だった。

結論。私は、我が息子はこの学校から完全に切り捨てられたと悟った。
そこには何段階もの推論がある。間違っているかもしれない。

GAME IS ON.

私は本職が教師で、息子の教育の状況についてはいろんな取り組みをしたり学校や先生方ともたくさんの話し合いを持ってきた。関連書籍や文献はどれほど読んだことか。本にすれば100冊を超えると思う。息子本人のことも観察してきた。(親として適切だったとは全然思ってない。)

そして紆余曲折を経て、数ヶ月前、ついに私は息子を公教育に関わらせるのは止めようという決断に至った。

そんなこんなで、コロナ・ショック下の、新年度開始的登校日に、私は思った。
「私が公教育を切り捨てたことが、あちらさんにも伝わったんだなぁ。」

ああ、答え合わせの結果ね。
見て分かったし、受け取った学年だよりで確認したところ、新しい担任、担当教科は体育でした。

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