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日本には侵略の野心はなかった

林芙美子が見た大東亜戦争
P.218~P.219より

東條首相をマニラに迎える

このころ、日本が困難な戦争を戦いながら、大東亜政策としてアジア各国にどういう支援・助力をしたか、驚くべきものがある。

中国に対しては、

昭和17年12月、対支新政策を立て、自ら特権を放棄していった。

昭和18年1月、一切の租界の還付、および治外法権を撤廃。二月、敵国財産を南京政府に移管。10月には日華同盟条約を締結し、昭和15年の日華基本条約で認めていた一切の駐兵権を放棄し、日支事変終了後の全面撤兵を約束した。ー八年ーー月の大東亜会議で、中国代表の汪兆銘は感謝の言葉を述べている。

昭和18年8月1日、ビルマの独立を認め、対等の条約を結んだ。

昭和18年8月20日、タイがかってイギリスに奪われた六州をタイ領土に編入する条約を結んだ。これも大東亜会議で、タイの殿下から感謝を述べられている。

昭和18年10月14日、フィリピンの独立と憲法の制定を認め、対等の同盟条約を結んだ。

昭和18年10月21日、自由インド仮政府を承認し、全面的に支援した。大東亜会議では日本が占領中のアンダマン、ニコバル両諸島を同政府に帰属させる用意があると声明した。インドネシアについては、次の小磯内閣で独立を声明した。

以上のことから、日本に領土的野心がなかったのは明らかである。

日本が大東亜戦争で戦った国は、イギリス・アメリカ・オランダ・フランス・蒋介石の中華民国

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