参議院懲罰委員会が全会一致でガーシー参議院議員の除名を可決
参議院議員通常選挙当選後、国会に一度も登院しなかったガーシー参議院議員に対し、参議院懲罰委員会は除名とする懲罰決議を全会一致で可決しました。
このような動きに対し、さらに突っ込んだ意見を表明するかたもいらっしゃいます。
私は、この青山和弘さんの見解にまったく賛同ができません。議院が所属する国会議員に対して強力な人事権を行使することができるようになることは、議会の多数派が少数派を排除して恣意的に国会運営を進めることにつながりますし、参議院が衆議院とは異なる選挙形態で国会議員を選出する仕組みであるということは、二院制という異なる議院を有する日本の立法府において重要なことで、ただ選出時期だけが異なる衆議院のコピーである参議院が存在するという青山和弘さんの提案に私は全面的に反対します。
さらに言えば、選挙により選出され国民の負託に応えることが仕事であるはずの国会議員に対して、何らかの査定を設けて歳費の額に差をつけようとする青山和弘さんの提案には眩暈がします。国会議員の仕事を判断するのは国民だけのはずですが、青山和弘さんはひょっとしたらご自分のような政治ジャーナリストが国会議員を採点して、それにより歳費の額が変わるような社会を夢想されていらっしゃるのでしょうか。
政治への信頼はいつの世でも高いわけではない
また、青山和弘さんは、価値観が多用して国民が同じ流行歌を好むような社会でなくなったことを引き合いに出して、国民の政治家への信頼が落ちているなどおっしゃっていますが、そもそも国民の政治家への信頼はこの程度のものなのではないでしょうか。戦後の吉田茂と鳩山一郎の政争から現代に至るまで国民は政治家に期待する面があるものの、国民を置いてきぼりにする政争に呆れていると思いますし、戦後から現代に至るまで政治家への信頼について世論調査し続けていたならば、それほど大きな変動がないのではないかと私は考えます。