ある大喜利アカウント運営者の嘆き
「うわぁ、また来たよ。」
「何かあったのかい?」
「俺って、Xで大喜利アカウントやっているだろ?」
「徐々にフォロワーが増えて、順調だよな。」
「増えるのはいいんだけれど、おかしなリプライや引用リポストする奴が増えてまいっているんだ。」
「ネタが面白くないのか?」
「面白くないのは普通に多いよ。見てくれよ、この引用リツイート。」
「何々・・・イラストを示して『ボケて』とイラストの人物のセリフを募集しているんだな。お題としては普通だよな。で、引用リポストが・・・何だよ、この『たまたまちーん』というハッシュタグは!」
「ハッシュタグだけじゃないよ。」
「え?『き・ん・た・ま』だって?じゃあ、あのハッシュタグはそういうことなのか?SNSで見かけた見ず知らずの相手に『金玉』とか卑猥なハッシュタグをつけてくるなんておかしな奴だな。無視すればいいんじゃないか?」
「それが一人だけじゃないんだ。」
「うわぁ、同じハッシュタグを使っているのが5人もいるのかよ。」
「それでなぜか何人かが『宮本』を名乗っているんだ。」
「それは、あれじゃないか?推しのアイドルとか、今はラジオの改編期だから卒業するアナウンサーとかが出てくるだろう?その人が宮本何とかさんだったりするんじゃないのか?ファンが感謝の気持ちを表現するためによくあることだよ。」
「それがね、『宮本』を名乗っている人がフォローしているアカウントの中で『宮本』を名乗っているアカウントは全員『たまたまちーん』のハッシュタグと『金玉』をつけたポストをたくさん発信しているんだ。」
「うわぁ、まるで新興宗教の信者みたいじゃないか。」
「新興宗教じゃないらしいよ。」
「何々、プロフィールを確認しろって?ん?
『浄土真宗本願寺派の僧侶』
だって!?うわぁ、お寺でありがたい講話をやりながらSNSでは『金玉』とか『たまたまちーん』という卑猥なハッシュタグを見ず知らずのアカウントに送っているのかよ。世も末だな。そう言えば同じように大喜利アカウントを運営している人から最近DM来ていたよな。何の連絡だったんだ?」
「『この人らを完全無視した方がいい』だった。」
「まぁ、そうなるよな。」