京都朝鮮第一初級学校の勧進橋児童遊園のかつての使用形態は適法だったのか ~在日特権を許さない会メンバーらによる京都朝鮮第一初級学校威力業務妨害事件を考える 1~
反差別運動の象徴にまでなった京都朝鮮第一初級学校と京都朝鮮学園
平成21年12月4日、チーム関西のメンバーでもある在日特権を許さない市民の会副会長川東大了さん、関西支部西村斉さん、チーム関西荒巻靖彦さん、主権回復を目指す会関西支部長の中谷辰一郎さんらが中心となって京都朝鮮第一初級学校前で街頭宣伝活動を行いました。街頭宣伝は、京都朝鮮第一初級学校に対する誹謗中傷に留まらず、京都朝鮮第一初級学校が勧進橋児童遊園に設置していたサッカーゴールを横倒しにし、朝礼台を搬出して京都朝鮮第一初級学校の門扉にぶつけ、公園内に設置されていたスピーカーの配線コードを川東大了さんが切断するなどしており、政治活動にかこつけたヘイトスピーチであり何の擁護も不可能な活動でした。
京都朝鮮学園は、彼らの活動に対抗して京都地方裁判所に民事訴訟を提起し、併せて京都府警察本部に被害を申告して彼らの刑事責任を問うよう動きました。結果として、平成22年8月10日に西村斉さん、荒巻靖彦さん、川東大了さん、中谷辰一郎さんが威力業務妨害容疑で逮捕され、民事訴訟では人種差別の側面があることから高額な損害賠償を認めるという新たな判断がなされるなど、京都朝鮮第一初級学校と京都朝鮮学園は反差別運動の象徴的な存在にまでなりました。
京都朝鮮第一初級学校の勧進橋児童遊園の使用は適法であったのか
京都朝鮮第一初級学校が勧進橋児童遊園を使用することができる根拠として、35年前に京都朝鮮学園と京都市と地元自治会の間でなされた協定があるとの主張がなされていました。しかしながら、改正されて平成25年4月1日施行の京都市都市公園条例には次のように定められています。
在日特権を許さない会メンバーらへの威力業務妨害などの被害を受けた京都朝鮮学園が35年前に京都市、地元自治会との話し合いでなされた協定が勧進橋児童遊園を学校の校庭として独占的に使用することができることの根拠として主張されていましたが、この協定によって自らの正当性を示すことができるはずの京都朝鮮学園側から協定書の原本の提示はおろか、協定書の条項について具体的に示されることは一切ありませんでした。そして、京都市都市公園条例を見ればわかるように、公園を独占的に使用することができる条項は有料の公園を使用料を支払って使用する場合、使用目的や使用期間を定めて市長に申請し承認された場合に限られています。そして、これらの条項は35年間もの間京都朝鮮第一初級学校が独占的に勧進橋児童遊園を使用することを認めるものではありません。
脱法行為である疑いの強い三者協定
私は、京都朝鮮学園と京都市と地元自治会との間の何らかの話し合いや調整はあったのであろうと思います。しかしながら、その話し合いで協定が定められたのであるならば、京都市としては決して表に出すことができない脱法行為のようなものであったと私は考えます。
平成25年4月1日施行の京都市都市公園条例で定められた規定で都市公園の利用について規定されていますが、そもそも、公の施設である公園を特定の個人や法人が35年も独占的に使用することができるという規定が、日本国憲法が施行されて現在の国や地方公共団体の法体系が確立してから制定されるはずもありませんから、そのような協定があったとすれば、京都市としては決して表に出すことができない脱法行為をやってしまったという認識なのであると思います。