「中華民族」の精神を損なう「服装」や「言論」を禁止する法改正を検討する中国
中国が驚くべき法改正を検討しているようです。
かつて、反差別界隈が企画した「東京大行進」というデモがありました。その初回は菅野完さんが主な企画を担当し、スタッフに男組の故高橋直輝さん、木本拓史さん、作家の清義明さん、ウォッチャーから転向した山梨さんなど個性的な人物が揃い、その打上げの様子を伝えたポストから、当時募金を横領していた菅野完さんのポストが完全に止まったことでもお馴染みです。
この企画の中で特筆すべき出来事がありました。チョゴリを着て企画を楽しもうとした日本人女性に対し、在日コリアンの女性が明らかに不快感を隠さないポストをなしていたのです。自国の民族衣装を着て楽しむ外国人が増えるということは文化への理解が深まって好ましいことであるように感じるのですが、日本人がチョゴリを着ることが不快なのかコリアン以外がチョゴリを着ることが不快なのかわかりませんが、この在日コリアンの女性は作り笑いをしなければならないほど不快であったようなのです。中国のなす法改正とは反対側のケースですが、このニュースで改めて民族と文化に関連するものとして思い出しました。
本題に戻りましょう。中国大陸は多くの民族がある時は争い、ある時は共住している地です。大陸を支配した国家が都を置くことが多かった中原の地は漢族が多く居住していますし、満州族、チベット族、ウイグル族など著名な民族をはじめとして、回族、カザフ族、キルギス族、タタール族など多くの民族が混在しています。そして、中華民族という民族は歴史上存在したことがありません。
人工民族「中華民族」
そのような前提があるにもかかわらず、中国がなしていこうとしているのは、中国の多岐多様な民族を中国が作り上げようとしている中華民族として塗り潰すことです。その中華民族として塗り潰されようとしているのは、チベット族やウイグル族など大陸で比較的少数の民族だけでなく、中原に多くの者が生活している漢族も含まれます。しかも、中国大陸の民族はそれぞれそれなりの人口と独自の文化を持っており、日本やロシアにおけるアイヌのように自然となされる同化によって民族の独自性が時代とともに失われていくようなものではないのです。
そのような国土ですべての民族の多様性を完全に否定する中国は完全に人類の敵となったと言えるでしょう。