「非常戒厳」の宣布そして解除
昨夜、韓国で尹錫悦大統領が非常戒厳の宣布を行ったものの、夜のうちに解除するというドタバタ劇が繰り広げられたようです。
韓国でこれまでなされた戒厳令等をリアルタイムで知っている世代としては、何事が起ったのかと危惧しましたが、野党の抵抗によって予算案の国会審議が進まないという非常戒厳の理由を聞いてさらに驚きました。
この尹錫悦大統領はもともと検事出身で検察総長も務めた法律の専門家でもありますが、非常戒厳という国民の権利と政党の活動などを著しく制限する措置とその措置を行うために求められる要件の比較が十分ではなかったのではないでしょうか。
韓国の事例に限らず、日本で弁護士から国会議員に転身した者についても、法曹として法律知識や解釈の能力に問題があるのではないかとしか考えられない言動をなす者が数多くいらっしゃいます。第三者の立場から法を扱うのとご自身の問題として法を扱うのが違うのかもしれませんし、法曹であるがゆえに法を甘く見るような面があったりするのかもしれませんが、尹錫悦大統領の言動は非常に軽率で政権のレームダック化は避けられないでしょう。