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みんなが同じ世界で頑張っているわけじゃない
この記事は1,489文字あります。個人差はありますが、2分〜4分でお読みいただけます。
このnoteではVoicy(音声配信)で配信した内容のテキスト版です。ぜひ併せてご活用ください!ちなみに、Voicyは下記チャンネルで毎日更新しています!
今回のテーマは、「みんなが同じ世界で頑張っているわけじゃない」です。どうぞお付き合いください。
自分では違和感を感じにくいことも
発達障害の方々の中には、感覚の偏りを色濃くもつ方がいます。よく「〇〇過敏」と敏感さが注目されることがありますが、それとは逆に鈍感な場合もあります。どちらが良い悪いではなくて、それぞれで感じる苦労のポイントが違ったりします。
極端な例かもしれませんが、痛みに敏感で大ごとになりやすい場合もあれば(でも、実際には大きな怪我はしていないことも)、鈍感であるが故に痛みを全く訴えないと思ったら骨折していた、そんなこともあったりします。
こうした感覚の偏りは、それぞれの方の生活の質に強く影響することがあります。例えば、周囲の音や光が辛いので、外出したいけど苦労が大きいので、外出を控えざるを得ないとか、着用できる洋服が限られたりすることも。
だけれども、こうした特性は周囲からは目に見えないので、「我慢が足りない」とか「ワガママ」と言われてしまうことも少なくありません。
そして、自分自身は長らくその感覚で生活してきておられるし、周囲とも比べようがない(他の人がどんな感覚なのかはわかりようがないですよね)ので、だんだんと「みんなはこんなに辛いことをよく我慢できるな….。本当に自分の我慢が足りないんじゃないだろうか」と思い込んだり、落ち込んだりすることがあります。
だからこそ、意識して確認する
周囲から見てもわからないし、ご本人も「自分の問題」と思っていたりすると、困りごととしてあがってこないことがあります。
だからこそ、感覚面のことについてどのように感じるのか、どのような行動があるのかなどを聞き取ったり、観察したりする必要があります。
その上でご本人や親御さんには、
・多くの人と感じ方が違うこと
・そのことでの疲れやご負担も小さくないこと
・ご本人の努力不足の問題でないこと
・だから必要以上に自分を責めることも、落ち込む必要はないけれども、生活上不便なこともあると思うので、そこには工夫をしていきましょう
こんなことをお伝えすることがあります。
うっかりも
発達障害の中の、ADHD特性があるとうっかり(不注意)が生活の中で目立つことがあります。これも、ご本人のやる気の問題のように捉えられたり、自分自身でもそのように感じたりしてしまうことがあるようです。
そして、想定通りにできなかった(例えば、忘れ物をする)ことが目に見えて明らかだったり、その場では不都合も生じてしまったりします。
その結果、最初は「気をつけるぞ!」と思っていても、次第に「なんでできないんだろう…」となり、そして「どうせ自分なんて…」と自信を失うことにも繋がります。
でも、繰り返しになりますが、こうした感覚の偏りも不注意も「努力不足の問題じゃない」ということは強調したいと思います。
同時に、「だからなんでも許容して」ということでもありません。
目には見えないのでわかりにくいところでもあります。でも、そうした状況にあることを知ろうとする、その上で生活上の不都合が減るような合意点(折り合いのつくポイント)や工夫を考えていくことが大切なことなんだと思います。
補足はVoicyの配信をお聴き頂ければと思いますので、宜しければVoicyの方も応援していただければと思います!
佐々木康栄
災害時に役立つさまざまな情報
これまでnoteにまとめていましたが、TEACCHプログラム研究会東北支部のホームページに集約しました。宜しければご活用ください。
寄付型セミナー(TEACCHプログラム研究会東北支部)
代表を務めているTEACCHプログラム研究会東北支部で、「寄付型セミナー」を立ち上げています。ぼくの衝動的な行動であることは自覚しています。それでも、今ぼくらにできることを考え、過去に配信したオンラインセミナーを再度配信させていただき、その売上(配信や販売に関わる手数料を差し引いた全額)を能登半島地震の支援・復興に向けた寄付することに決めました。宜しければ応援してもらえると嬉しいです。
その他お知らせ
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クラウドファンディング
▼9月に大阪にて講演会をさせて頂いた「一般社団法人泉大津・発達支援勉強会Lien」さんが、「大阪府泉大津市、及び、泉州地域である近隣市町村一帯が、発達障がいや多様な子どもたちにとってより過ごしやすい地域に」を目指して、クラウドファンディングをされています。特に、4月2日の世界自閉症啓発デーでは、世界中がブルーライトアップされます。これは色々な人に目を向けてもらうための活動でもある一方で、それだけ予算がかかります。
そのため、どの地域でもできるわけではありません。今回、泉大津市内のブルーライトアップをしたい!という想いを叶えるためのクラウドファンディングです。目標金額は220万円です。ちなみに、これは行政と一緒に取り組んでいるものなので、「ふるさと納税」として寄付ができます。
ぼくも応援メッセージを出させて頂いています。どうか皆さんも応援していただけないでしょうか。
皆さんの応援が力になり、その力が地域を進める行動になり、その行動が当事者やご家族の未来になります。
一緒に地域の未来を変えるお手伝いをしてくれませんか?
TEACCHプログラム研究会東北支部関連
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