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人生のロックダウンタイム

「引きこもり」という言葉を聞くと、多くの人はマイナスのイメージを抱きがちです。しかし、ある日お寺のお坊さんから聞いた話が、この概念に新たな光を当ててくれました。

「私たち僧侶こそ、大昔からの引きこもりなのです」と、お坊さんは言いました。山に籠もり、飲まず食わずでただひたすら修行に励む。なぜそんなことをするのか?それは、これから起こりうる人々の心の災いに対して支えるため。その力を蓄えるためなのだと。

この話を聞いた時、不思議と皆が納得した様子でした。引きこもりの時期は、実は力を蓄えるための貴重な時間なのかもしれない。そう考えると、確かにそうだなと思えてきます。

もちろん、家族としては心配になるでしょう。このまま部屋から出られなくなって、別世界の中で歳をとってしまうのではないか。そんな生活で本当に大丈夫なのか?と。

確かに、辛抱強く待つことは簡単ではありません。しかし、私は最近経験したロックダウンの時期を思い出し、新たな視点を得ました。「人生のロックダウンタイム」と捉えてみるのです。

ロックダウン中、私たちは何を考え、何をしていたでしょうか?多くの人が自己反省の時間を持ち、新しい趣味を見つけ、あるいは長年の夢に向けて準備を始めたのではないでしょうか。

引きこもりの期間も、同じように捉えることができるかもしれません。外の世界から一時的に離れることで、自分自身と向き合い、新たな視点や力を得る機会。それは決してマイナスなものではなく、人生の重要な一過程なのかもしれません。

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