【路傍ノ戀】羽を休めて
他の生命を愛でることで人は、己の裡に客觀的にはなきものを創造する。それは尾や水掻きといった退化したものへの追悼から、羽を天使に託す等の神聖化まで多様である。
しかし、戀愛によっては人の肩胛骨に文字通り羽を生やすことがあろう。それは無論、感覺的なことではあるものの、客觀的真実が霞むほど生命が響く。
路の傍らでは戀人たちがその羽を休めている。
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