【日記】2024.4.13 ニワトコの芽
今宵の食事は山菜の天ぷらであった。横浜市の青果ミコト屋でもとめたもので、山人参・蕗のとう・長芋・アマドコロ、そして、ニワトコの芽が並べられている。
苦味好きな私は喜びがひと塩であったものの、家人には苦過ぎたようで、ニワトコの芽しか欲しなかった。私はニワトコなるものを知らなかったので、家人に訊ねた。
「よく、ニワトコの芽なんて、知ってるね」
すると、家人はこう応えた。
「私の世代は、ハリーポッターで有名になったのよ。ニワトコの杖というのが、かなり強い魔法の杖でして」
なるほど。そんな杖ならば、靈力もたしかであろう。私はこう続けた。
「ニワトコの木を育てたら、相当な靈力を得れるのではないか」
これで我が家も靈能一家として、安泰であろう。私の人生に足りなかったのは、まさにニワトコの木であったのだ。最後のピースがはまったと確信した瞬間、家人がまた応えてくれた。
「でも、全部、揚げてしまったわよ」
ニワトコの種が欲しい、今日この頃である。
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