トランペット教室
今日は北陽一郎さんのレッスンだった。
トランペットを吹き始めて20数年が経過するが、思えばマトモにレッスンを受けたことがない。
良くも悪くも我流、独学である。
それによって、普通の人なら3日で辿り着く処に3年間かけて辿り着く、と言う有様になったが、それも仕方がない。
トランペット教室に通うおうか?と言うのは長年、考えていたのだが最近は安定しているが
『収入が不安定すぎて月謝が払えない』
と言う現実があり、駄目だった。
もしも払えたとしても、ひねくれ者の私なので直ぐに退会していた気がするが。
しかし、今回は2022年6月からスランプである。
だが、これは95%が
①ミュートを外して吹く
②起床時間
③集中力
で改善された。
だが、残りの5%が難しい。
それで北陽一郎さんのレッスンである。
実は不安だった。
北陽一郎さんの奥さんと言えば『exオウム真理教』であり、現在はあの教団の分家に所属しているらしいが『そっち系』である。
北さんは全く違うらしいが。
小学校4年生からオカルトやUMA、UFOを置い続けている私だが、新興宗教はどうも駄目だ。
なので不安を感じていた。
①行くと「タバコ臭い」と言う事で禁煙を2時間30分勧められる。
②北陽一郎曰く「ありがたいモノ」が混入した水をスプレーで吹き付けられる。
③「此処に立ってごらん」と言われて立つと、『魔法陣』
④得体の知れない『石』や『壺』を3万円で売ってくる。
⑤「この石or壺で改善される!」と2時間40分、押し売りされる。
⑥マントラを唱えだす。
⑦お香が炊かれている。
⑧「この水を呑んでごらん」と言われて飲むとLSD入り。
⑨ヘッドギアの装着を強要
⑩難解なヨガをやり始める。
⑪マルクスが好きだ、と言うと神の存在について3時間半話し始める
等など、不安はあった。
しかも、時間は14時からである。
この時間は普段は寝ている時間である。
この時間に間に合うように起きるのも大変だし、レッスンは初めてだし、結構、緊張した。
レッスン場所は北陽一郎さんの実家だった場所を練習場に変えた場所らしく、2階でレッスン。
私のスランプの原因も、解消も実は『スプーン曲げ』とか『トランプを使ったマジック』の種明かしのように、実に簡単で、実に10分程度で終わるモノだった。
そこに愕然とした。
ようするに私は吹く時に力を入れ過ぎているのである。
此れは楽器奏者ならば「力を抜いて」と言うのが如何に難しいか分かると思うが、私は力を振り絞っていたのである。
どうりで音が出ないワケだ。
「じゃあ、ウォーキング・アップをしてごらん」
と言われて
「ウォーキングアップ、したことがないんです・・・」
と言ったら、まずはウォーキングアップの仕方からレクチャー。
最初は難しかったが何とか出来る。
北陽一郎さんについては「やっぱり一流ってのは、こう言う人なんだなぁ」と思った。
経歴は大雑把に知っていたが、NYに行ってレッスンを受けるために月に何度も行った、とか、特種奏法からクラシックなやり方まで出来るし、色々なバンドにも対応出来るし。
人柄も穏やか、と言うか物腰の柔らかい人だった。
レッスン内容も具体的で、解りやすく、驚くモノだった。
北陽一郎が話していたのだが、近藤等則に「ジャズ・トランペットを教えて下さい!」と頼むと、車に乗せられて、クソ田舎に連れて行かれて風景を見せられて
「これがジャズだー!」
とか、そんなんだったらしい。
で、聞いて驚いたのはマイルス・デイビスは1969年までクラシック奏者のレッスンを受けていたらしい。
「ピッチ?俺に合わせろ!」
と言える態度は何処から来たんだ?と思っていたのだがキチンと習っていたのか・・・。
天才ですら、レッスンに行っていたとは・・・と思った。
で、帰宅。
2時間20分のレッスンだった。
北陽一郎のレッスンは年に1回くらい『自分のメンテナンス』みたいな感じで受けようかな、と思う。
帰宅して、「じゃあ、今日、学んだ事をやってみよう」と思い、スタジオ個人練習を取ったが、何と
『下痢』
である。
起床時間が早かったのと、緊張していたのだろう。
下痢になってしまい、楽器を吹く力が沸かず、1時間20分で終了。
しかし、どうも
『毎日、楽器の練習をしています』
と言うのは少数派らしい。
私は毎日、練習しないと落ち着かないのだが、他の人は違うらしい。
毎日、ってのは多すぎなんだろうか。