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必修課題が終わった後の、時間の過ごし方・考え方

自由進度学習において、必修課題が終わった後の時間の過ごし方、考え方というテーマでお話したいと思います。自由進度学習を継続していると、当然先生から出された課題、私は必修課題ってよく呼んでいるんですけれども、必修課題が終わる時間ってどんどん早くなります。
それは当然、人間は慣れてくるし、要領もつかんでいきます。それに加えて計画力とか自己調整力もついてくるので、当然かなと思います。

大体、肌感覚で予定の7割くらいで、8時間単位のところ6時間とかで大半の子が必修課題を終えるようになります。もちろん当然、知識・技能とか思考・判断・表現の力もついた上でというのは前提の上でですね。そうなったときに、どう過ごすかという話が出てくるんですよね。8時間は単元時数とってるけど、6時間とか5時間で終わったら、どのように時間を過ごすかというお話ですね。皆さんだったらどのように関わっていきますかね。

私の関わり、考え方


私が言っているのは、豊かな時間を過ごそうねっていう方向を示すようにしています。豊かなってどんな状態なの?ってことなんですけれども、自分の未来の人生が前に進んでいるっていう状態を指しています。添付画像をご覧ください。

これはスティーブン・コヴィーさんの『7つの習慣』で取り上げられている「最優先事項を優先せよ」の章で話されている4象限マトリックスの図なんですね。

🧑‍🏫人間は、先生もちろん「第1の部屋」、緊急の「第1の部屋」が終わったら「4の部屋」に行っちゃうよねって。わかる、わかるよって。緊急かつ重要なことが終わったからさ、なんかゲームアプリしたりさ、友達とおしゃべりしたりいろいろするよね。ネットカフェとか行ってさ、4の部屋が終わって時間や体力が余ったら、他の部屋に時間を使おうって考えちゃうんだけどさ、問題はこのパターンできると思う?って話をするんですね。142っていう順でね、この部屋に行けると思うか?

って話をするんですね。

子供たちだったらね、宿題とかでイメージしやすいんですよね。先生がやりなさいって言っていた宿題の課題は終わった。これが「部屋1」ですよね。緊急性かつ重要性が高いことです。

緊急性はないが、重要性が高いことに時間を使うには?


例えば「英語検定のテスト」がその1ヶ月後にあるとしますよね。英語検定の試験で、まだまだ合格には程遠いんだけど、期間は1ヶ月後だと、緊急性は低い。でも重要性は高い。これが「2の部屋」っていうところですね。とりあえず「1の部屋」が終わったからちょっとゲームして、いや、時間があったら英検の勉強しようっていう人って、英検の勉強をしないよねっていう話なんですよね。だから、ちょっとしんどいかもしれないんだけど、最初ね、1の次にまず「2の部屋」なんだよね。1が終わったらまず「2の部屋」を確保するんだよ。そして始めたら結構ね、いけるからねっていう話をして、最後の最後に「4の部屋」の時間を過ごす。
そうやって過ごした「4の部屋」はさっきよりも超楽しいぞってことを言いますね。142よりも124の順にやると、「4の部屋」での過ごし方ってね、めっちゃいいんだよ
っていう話ですよね。

授業中における子どもたちへの問いかけ


授業に戻しますね。必修課題、つまりは学校の勉強が終わりましたと。僕は子供たちが自己選択できるように、基本、人の迷惑にならなければ、他の学習者の迷惑にならなければ、「1の部屋」が終わった後の動きは任せています。
社会だったら社会の勉強がいいかもねとか、算数なら算数の方がいいかな、望ましいかなというところは時には言ったりもするんですけれども、でも基本は自由な状態にしておいて、子どもたちは自分の意思でも「4の部屋」にも行ける状態にしておく。だけど、「2の部屋」に時間を使わないかい?っていう方向の話は常にしています。

社会の歴史単元で平安時代の必修課題が終わりました。じゃあ「2の部屋」の時間として、図書室で歴史漫画を読み漁るなんて豊かな時間ですよね。資料集もじっくり読んでもいいし、あと歴史に関連した何かがあっても、資料集について友達と話してもいいし、清少納言とか紫式部のことを掘り下げてもいいわけですよね。

子供たちが必修課題を終わらせた先で、どんな豊かな時間を過ごせるのか、日々試行錯誤しているというお話でした。

皆さんは、子どもたちから「先生、終わりました〜」って言われたら、なんて返答しますか?

★★★音声で聞きたい方はVoicyで話をしていますので、どうぞ。

2023年、2024年の3月に単著を出版させていただきました。こちらもご興味あれば、どうぞよろしくお願いします。


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