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プロジェクトの振り返りの手法「感想戦」

感想戦で、プロジェクトの振り返りを行う

プロジェクトに携わる人のためのプロジェクト譜(プ譜)ツール『キックプ譜』のサービスサイトでは、プ譜をつくった方々の振り返りを支援するための「感想戦」を行っています。

https://kickpufu.com/learning-lab

②プロジェクトの感想戦のお相手します――が、これから説明するプラクティスです。

感想戦とは

感想戦とはwikiでは下記のように説明されています。

感想戦(かんそうせん)とは、囲碁、将棋、チェス、麻雀などのゲームにおいて、対局終了後に、開始から終局まで、またはその一部を再現し、対局中の着手の善悪や、その局面における最善手などを検討することである。

Wikipedia

感想戦は終局後に行います。将棋の駒を最初の形に並べ直し、ポイントとなった局面で互いの意見を述べ合う様は、まさに「振り返り」です。

私はKPTやYWTなどの手法を知らなかった頃、この感想戦をプロジェクトの振り返りの手法として取り入れました。将棋の感想戦が終局後に行うのに対し、プロジェクトでは形成的(定期的、段階的)に行っていきます。

キックプ譜のサービスサイトで行っている感想戦は、現在進行中のプロジェクトでも終了したプロジェクトでもかまいません。
ユーザーのみなさんがつくったプ譜を私がキックプ譜上で拝見し、様々に問いかけながら、答えた内容を追記していき、プロジェクトを振り返っていきます。
ここからはその具体的な進め方を説明しましょう。

キックプ譜の感想戦の準備

まずは「プロジェクトルーム」を作成してください。
プロジェクトルームは他者とプ譜を共同編集できる場です。
私に「プロジェクトルーム名」と「合言葉」を教えていただくことで、みなさんが作成したプ譜に、私がコメントを追記できるようになります。

キックプ譜の「プロジェクトルーム」画面

これまで「Myプロジェクト」でつくってきたプ譜も複製することができるのでご安心ください。

振り返りの進め方

みなさんが作成したプ譜を拝見し、私が様々に問いかけます。

  • 中間目的に表現した状態の実現度合いはどのくらいか?

  • その中間目的は勝利条件に影響を与えているか?

  • その中間目的を実現するための施策は、量やスピードが足りているか?

  • 施策のやり方は変えなくていいか?

  • 新しく施策を追加したり、既存の施策はやめたりしなくていいか?

これらの問いかけからみなさんと対話をつづけ、その内容をキックプ譜のコメント機能で追記していきます。

キックプ譜のコメント機能で振り返りの内容を追記していきます。

振り返りと対話から得られるもの

振り返りはプロジェクトを進めるうえで、間違ったことやできなかったことを反省する場ではありません。

究極の理想は最初のプ譜通りにプロジェクトが進むことですが、そんなことは不可能です。探索を多く行ったほうが正解に辿り着く傾向が高いですが、それには無限の時間とお金が必要です。

プロジェクトにおいては、「計画を綿密に立てていたら見えていたはず」、と考えるよりも、「与えられた環境条件を良く観察していたから気づく」、というケースが多々あります。
これを一人で行うのもよいですが、他者の視点を借りることで、より多くの気づきを得られる可能性が高まります。

また、対話はまったく新しい考えや見方を私たちにもたらしてくれます。
対話で言葉を交わしていくなかで、はじめは思いもかけていなかった考え方が生み出されます。そうした考え方や気づきから現状を打破する施策のアイデアを得られることがあります。

感想戦から得られるものについては、下記の記事に詳しく書いてありますので、ご興味があればお読みください。

キックプ譜の感想戦では上述した体験を得られるよう、リラックスした雰囲気で進めていきますので、どうぞ肩の力を抜いていらっしゃってください。
みなさんのお相手をつとめるのを楽しみにしております!

感想戦のお申し込みはこちらのページから!


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前田考歩
未知なる目標に向かっていくプロジェクトを、興して、進めて、振り返っていく力を、子どもと大人に養うべく活動しています。プ譜を使ったワークショップ情報やプロジェクトについてのよもやま話を書いていきます。よろしくお願いします。