見出し画像

【読書記録】カーテンコール!

何を読もうかなぁ~と探していた時に、選書サービスというものを発見しました。いわた書店の1万円選書。YouTubeでもいろいろな人が取り上げていて、その中で「カーテンコール!」が紹介されていたので、読んでみます。

閉校になってしまう女子大学。そこに残された留年組。彼女たちが「女の刑務所だー」と嘆きたくなるような、最後の寮生活の中で巻き起こる、似た者同士が紡ぐ連作短編集でした。

卒業できないとなれば、それなりの事情があります。それぞれに。そういうもろもろを詰め込んでいるけれど、理事長の慈愛で彼女たちは前に進んでいくのです。

今は大学生でもない私にとってのこの本は、最初エンタメでした。もし、当時の私がこれを手にしていたらどう思うだろう?おそらく、留年なんて絶対イヤ!こうはなりたくないっていう反骨精神がむくむくと湧いてきたのかもしれません。
保育士を長年やってきて、母になって今思うのは「みんな、いろいろあるよね」と、多様な生き方を認められるようになっていること。だからこそ、この本を読むと励まされるし、何だか彼女たち一人ひとりに「みんな楽しく生きてほしい」なんて思ってしまいました。この本の問題たちは、現代社会の問題にもつながっています。

最近、大学の時の友だちと会って話をしたときに、母校の経営が危ないらしいという話をきいたばかりでした。

女性が学ぶ場がある有難さと幸せをしみじみ感じながら、当たり前ってなんだろう?と疑う心と、悲劇を喜劇に変えられないかなっていろいろ考えさせられました。

うん、おもしろい小説でした。読んでよかったです。あの表紙のひまわりもわかるといい。結局、キラキラなお日様のもとで、くう・ねる・あそぶ。それが大事。子どもにも大人にも。これ、おススメです!

『あなたは素晴らしい』のだから。


いいなと思ったら応援しよう!