近所の自転車屋さん
自転車を買おう!と思った時にどこで買いますか?
今は、ネットでも買えるし、何なら中古で誰かから譲ってもらうこともあるかもしれません。ただ、子どもの自転車となった時、やっぱり店舗で試してみたい。今の身長が何インチかなんて、よくわからないから。
というわけで、近所の自転車屋さんに息子二人でやってきました。個人でやっているお店なのでアットホーム。一見、気難しそうなおじいちゃんと、その息子がメンテナンス担当で、接客がおばあちゃん。娘っぽい人と子どもはこれからどこか買い物に出かける模様。そして、かわいい看板犬。
接客してくれたおばあちゃんの話だと、小4という我が子は今微妙な時期で、また買い換えないと行けなくなるかもとの事。(マウンテンバイクみたいな見た目かっこいい系は小さいサイズだし、すぐに大人のようなものが欲しくなるよって。)
まぁ、とりあえず乗ってみようか。
24インチと26インチに。
彼は、迷っていた。青色と黒色で。
青がいいけど、黒でもいっか。
注文してまで欲しくないかも。
もう、今日買って帰りたい。
いろいろな思いがかけめぐっています。
息子の表情から察した、母の頭の中の思惑ですけれども。
「で、どうする?」
「これにする!」
黒の24インチのブリヂストンに決めたらしい。
運よくお客さんは私たちだけだったから、スムーズに案内してもらって防犯登録を済ませます。ヘルメットもついでに買ったら助成金の説明をされました。かごをとりつけてもらわないといけないので、しばし待機。
こんな時は暇なので、いざ看板犬のもとへ。
ワン!
と騒ぐと、おばあちゃんに「静かに!」と叱られた白と茶色のキャバリア。かわいい洋服を着せられ、遊んでくれ~!っとこっちを見つめています。チラッと目が合いました。
ワン!
と吠えるので、遊んでほしいんだよねぇ~と近づいていくことにします。まだどんな子かわからないから、警戒心をもたれないように笑顔で、フレンドリーに。そうしたら……
とびかかってきた!1歳の子犬が。もう吠えません。でも、舐める舐める舐めまくられたぁ。あっ。ぶはぁ!まさか、自転車を買いに来たのに、唇を奪われることになるとは、すこし顔から距離を置くことにします。
ワン!
(そんなに、離れちゃダメだ!もっとかまってくれ!)目がそう言っています。しっぽがそう言っています。柱に括りつけられたリードがピンっと張っています。かまってあげると、お腹を見せて警戒心を解いてくれます。
カサカサ。
突然、看板犬の動きが止まり、音のする方向へ向かいます。カサカサ音は、おばあちゃんが防犯登録の用紙をビニールに入れる音。だけど、勘違いをしていました。
ワン!
(エサだ!エサにちがいない!エサをくれぇぇぇ!)と。思わずみんなで笑いました。やはり、花より団子なのでしょう。動物は。「なんもないよ」とおばあちゃんに言われているのに、座っているおばあちゃんの膝に手をおいて、立ち上がりながらしっぽを振り続けるオーバーオール姿のキャバリア。
カゴも無事について、サドルの高さ調整も済み、何なら母の自転車の空気入れもしてくれて至れり尽くせりのお店。なんか、スーパーで買い物して、セルフレジでピってやるのとは違う、温かみを感じました。こういうお店って、和むよなぁ。
「ありがとうございました。」と帰り際、看板犬はこの店の犬ではなかったことが判明しました。なんと!たまたまお孫さんが連れてきて預かっているだけっぽい。
ワン!
(どうだ!びっくりしたか!?)そんな感じで、最後挨拶をしてくれたキャバリア。そうか、こちらの暇つぶしにつきあってくれたのですね。息子もちょっとビビりながらも触れて満足そうだったよ。
帰ってきたら、なぜか腕全体が獣臭かったです(笑)
あれ?
私って今日、何屋さんへ行ったっけ?