自分で自分に許可を出す
印刷会社の方とお会いした後、数々のステキな文具をプロデュースされている、ノウトの高木さんに思い切って連絡をしてお時間をいただいた。見知らぬ人からの突然の連絡にもかかわらず、お会いしてお話を伺うことができた。クラウドファンディングについてのアイデアをいただいたり、デザインについての大切さを教えていただいた。本当に文具が大好きなんだなという情熱が成功の秘訣なのだと思った。
こうして、いろいろな方と会いながら、ノートのラフコンテを進めているが本当になかなか進まない。取り組む時間も確保したのに進まない。果たしてこれは何なんだろうか?
当時、これを進められるようマインドセットをするために、コーチングをお願いしたり、コミュニティの力を借りたりしていた。
この状況を乗り越えるのに2つの方法が効果的だった。
一つ目は、自分に「このプロジェクトを進めていい」と自分に許可を出すこと。停滞の原因は、どうやら私にはこのプロジェクトに取り組む資格がないとどこかで思っていることのようだった。これは明らかに悪い思い込み、足枷となる信念だ。この思い込みを緩めていく文章(考え方)をたくさんつくることが役に立った。
「私は実績がないから、この新しいプロジェクトをやる資格がない」という思い込みに対して、自分がコーチとしてクライアントに提供するフレームワークに沿って、こんな言葉を考えた。これが結構胸にずしっとくる。
「どうして実績がないと、新しいことを始められないと思うのですか?」
「実績が無いと誰が決めたんですか?」
「実績がないのに新しいことを始めた人は、誰もいないのですか?」
「早く実績が欲しいんですね」
「実績よりも何を始めるかが大事なんじゃないですか?」
「いつまでたっても誰の役にも立てなくていいんですか?」
「大統領は、大統領になった実績がなくても、大統領になるんですよね」
「やっていいと言われたらやるんですね」
「これからの実績よりも、これまでの実績の方が重要なんですか?」
「何のためにそのプロジェクトをしたいのですか?」
「やりたくないから実績がないと思っていませんか?」
「実績があればどんなプロジェクトも成功するんですか?」
「問題はあなたの実績より、未来のクライアントの可能性です」
これらのフレーズで、マインドの下支えになった。
そして、もう一つ効果的だったのが、コーチの一言。それは、「20%の出来でやってみたら?」という言葉だった。どうせ作るんだったらと、よりよいものを目指すあまり完璧でなければアウトプットする勇気がないという状態に陥っていた。それをあえて、20%の出来で作ってみるという相当低い目標を設定することで、最初の一歩を踏み出すための一押しになった。