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ADHD/ASD児の多動傾向~②子ども達が動くその理由を。

臨床現場にいると、向き合うべきなのはそのお子さまに今何が必要なのか、ということであると強く感じるものです。
本日掲載するものは、「多動がある」と言われるお子さまについてです。日々思っていることについて書かせて頂きます…そしてこれは、実体験込みの私見にはなりますが、皆さまの日常のお子さまとの関わりに活かしていただける部分があれば幸いです。

■ADHDやASD。〜多動児は刺激に翻弄されている

「多動傾向」と言われるお子さまの動き、今日とりあげるのはADHDやASDの多動についてです。
彼たちの動き、よく観察すると特徴的なものがあります。
まず、動くきっかけは感覚過敏。
目に入ったもの・匂い・音・触ったモノ・言葉などで感じた刺激に即反応して動き出します。
アクションを起こせば起こすほど「新しいモノ」の情報が次から次へと入ってくるのでひらひらと舞うように動いたり、同じ動きを繰り返すことがあります。同じ動作を繰り返す場合、その刺激が欲しくてやっていることが多々あります。(常同行動と解釈されることもある)

目的のない動きのようにみえて、本人にとってはとても意味があります。

ADHDやASDの場合、動きたくて動いているのではなく動きを制御できないという表現のほうが近いと思います(実体験です)

※こちらの論文で行動制御について述べられています。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/tokkyou/40/5/40_KJ00004952982/_pdf


■おしゃべりが止まらない!〜お口の多動。

カラダの多動もですが、脳内の多動やお口の多動も多くみられる現象です。
お口の多動の場合、同じ言葉を繰り返すことも多いですね。
その言葉を言う時の口周りの感覚が気に入っていたり、響きが気にいってのこともあります。(ぱぱぱ、んぱんっぱなど)
おしゃべりが止まらない子の場合、脳内で浮かび上がったことが全部口からでてしまうというイメージでしょうか。

■たくさん考えてアタマは大忙し!〜脳内多動。

脳内多動は一見ぼんやりと何も考えていないように見えて、実は次から次と思い浮かんだことや記憶のかけらがとびかって止められない・・・ので、脳の中は忙しく働いています。
また、時間概念が曖昧なことが多いので、現在と過去の情報が脳内で入り乱れることがあります。実際には現実にない刺激に触発されて動いてしまう感じです。

前回取り上げた「動かずにはいられない子ども」はエネルギーがありあまって多動になっていましたが、彼たちの場合とは違いますよね。
さて、こんな感じでその傾向は今までお話してきたタイプとは違います…ので、自ずと対応も違います。次回は彼らの特性から過ごしやすい環境作り・食べ物などのポイントといった具体的な活用方法をお伝えしますね。


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