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こどものB型肝炎について

こどもたちはB型肝炎ウイルスのワクチン接種をしています。
B型肝炎はみなさんも聞かれたことがある病気ではあるかと思いますが、こどもに関係ある病気なの?と思われた方も多いのではないでしょうか。
今日はB型肝炎についてお伝えします。

B型肝炎は、血液や体液を介して感染する肝炎です。
以前は輸血や出産に伴う親から子への感染(母子感染)が問題でした。そのため、母子感染に対してB型肝炎のお母さんに予防処置をすることで、発生数は減少しています。
ただし、予防処置が不十分な場合は胎児感染により、出生時にすでに母子感染していると、家庭内や集団保育の場で水平感染(垂直感染でない横の感染)や思春期以降に性感染することなどにより、日本では年間6000人以上の新規感染者があると言われています。

★感染経路
B型肝炎ウイルスによる感染は
・母子感染(HBVキャリアからの垂直感染)
・歯ブラシ、かみそりなど共有をともなう水平感染
・性行為からの感染(性感染)
血液や体液、唾液や汗も感染源になる可能性があり、ウイルスを含む血液や体液が皮膚や粘膜の傷から入り感染します。

★症状
乳幼児期の感染は無症状で経過することが多いです。
急性肝炎を発症した場合、倦怠感・発熱・黄疸まれに劇症肝炎(重症化して死に至る)を起こすことがありますが、多くの場合は治癒します。10~15%で慢性肝炎・肝硬変・肝がんへ移行することもあります。
一過性に感染した場合、一定期間後に感染がよくなることがありますが、持続感染(HBVキャリア)に移行しやすいです。
※キャリアとは肝臓内にウイルスが残り続け、感染が持続している状態です。

★治療
急性肝炎の場合は対症療法を行います。

★予防
おかあさんからの感染を予防していても、父子感染や家庭内感染が無くならないことから、2016年10月からB型肝炎ワクチンが定期予防接種されています。
生後2か月から接種することでほぼすべての赤ちゃんが免疫を獲得することができ、3回接種することで、個人差はあれど20年以上免疫が続くと言われています。

また世界保健機関(WHO)はすべてのこどもにワクチン接種を推奨しています。接種していない年齢のお子さんに対しても任意接種ができるワクチンのため、ぜひご検討していただければと思います。

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