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事業の多角化経営の基本的な考え方
シンチャオ!
事業戦略や事業のシナリオは、プロダクトライフサイクルを大前提として設計する必要があります。
市場も事業も成熟期となってから新規事業を展開していると出遅れになってしまい、顧客資産も技術資産も活用できません。事業は生き物であり、常に進化をさせる必要がある面倒な生き物です。
とはいえ、事業を多角的に経営するといっても、何を基準に、どの方向に事業を発展させるべきか悩みます。なので、今日は定石とされている事業の多角化経営の戦略方針の考え方について紹介します。
そもそも論として戦略というのは目標に対して現状との差分をどのように埋めるのかについて考えた結論です。
なので、目標を何に定めるかによって取るべき戦略は変わるので、事業内容や目指すべき会社の状態によって戦略は当然変わりますが、事業の舵切の基本的な考え方として、下記の4つ。
ただ、この4つの分類だと粒度がやや粗く汎用性が人それぞれになるので、下記の5類型15種類がおすすめです。M&Aを検討する際に活用しているのですが、M&Aも新規事業を実行するための単なる方法論なので、下記の分類は事業戦略を検討する際にも十分に活用できます。
基本的には、顧客が新たに存在する方向に舵を切るか、自社の事業アセット(顧客資産,人材資産,開発技術,事業の仕組み)を活用できる方向に舵を切るかの二択に集約されますが、後者については実行できる人材の存在有無が極めて重要になります。
開発技術は特に、自社で開発できる人材がいないと競争優位にもなりえないので、テクノロジーを中心とした事業以外は基本的に顧客が新たに存在する方向に舵を切るのが定石になります。
ただ仕組みで勝っている事業も存在します。ラクスルです。
印刷機の非稼働時間を活用した印刷機と利用者のマッチング、運送会社の空き時間を活用した運送会社と利用者のマッチングを展開するラクスルは、事業の仕組み(オペレーション)が競争優位になっています。2事業の仕組みを活用して、コーポレートITツールの管理集約プロダクト、運用型TVCMの管理プロダクトも展開しています。
代表の松本さんもオペレーションエクセレンス(仕組みの優位性)を重要視されており、大手外資コン出身で製造業向けのコスト管理プロジェクトを経ての起業。
外資系大手コンサルティングファームや大昔の経済学者や哲学者が出した思考のフレームや本質というのは何年経過しても変わらないことを証明しているようなものですね。
フレームを活用して失敗する可能性は、フレームを活用しないで失敗する可能性より十分に下がると思います。
仮に自分の事業にざっくりあてはめると下記の様な分類になりました。(超ざっくりなのでご容赦を)
意外と、このフレームに他社の事業発展をまとめてみると、9割はこのフレームワークで完結するので、事業シナリオや事業の舵切に悩んでいる人は活用してみてください。
それではカモーン!!
参考書籍