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私のどうでもいい歯科体験。

夜のくいしばりを防止するために、”ナイトガード”というものを歯に装着して寝ています。

一見、ボクサーの人がするようなマウスピース。

その昔、引っ越し屋のお兄ちゃんに、洗面所にあったナイトガードに目を付られ、

「これ僕も欲しいと思ってたんですよ~」

と目を輝かされました。

「これを付けると2割増しの力がでるみたいですね!」

と同意を求められ、訂正することもできず、

「そうですね。出ますね、力。」

と答えてしまった。

彼の目に私は、どう映ったのだろう・・・。

というのは、さておき、

このマウスピース、いえ、ナイトガードに穴が開きました。

犬のように嚙みすぎて。

「あぁ、もう潮時かぁ~。」

てなこったで、行って参りました歯医者さん。

定期的に歯医者さんには、通っているのですが、今回、ナイトガードを作るのは、2,3年ぶり。

どうやって作るんだっけ~なんて、思ってたら、

「じゃ、行きますね~。」

と行きつけの歯医者さんの若い歯科衛生士のお姉さんに、がばっと金具を口の中に突っ込まれました。

ふがっ。

「あ、型を取る金具の大きさを合わせるだけなので楽にしてくださ~い。」

って、あり得ないくらい口開いてますけど、この金具大きすぎじゃないですかね~。

って言いたかったんですけど、言えなかったので、ひたすら呼吸の確保に努めました。

「う~ん。」

ずぼっと悩まし気な声をあげながら、お姉さんは、金具を口から抜いてくれました。

それから、お姉さん、一時退散。

え、ちょと待って、ちょと待ってお姉さん!

まさか、その金具採用じゃないですよね?その金具だと、口が『笑うセールスマン』並みに開くことになりますよ!

って言いたかったですけど、誰もいなかったので、ひたすら祈ることにしました。。

再び、お姉さん登場。

「はい、じゃあ、口開けてくださ~い。」

の掛け声とともに、口に押し込まれる、ぶにゅっとしたガムのような物質。

そ、素材を先に入れるの・・・?

とぶにゅぶにゅのガムの感触を味わっていると、すかさず次のステップへ。

あぁ・・・、さっきのでかい金具・・・。自動「イーだ!」口装置・・・。

もう、呼吸が・・・。

って言いたかったんですけど、言えなかったら、お姉さんが、何かに気づいたようにがばっと、でか金具を口から抜き取りました。

「く、口を濯いでください!!」

まるで、見ては、いけないものを見てしまったかのような素早さでお姉さんは、去っていきました。

そして、再びお姉さん登場。

「口開けてくださ~い。」

からの、一連の流れで、身を任せていると、突っ込まれた金具がフィットしていることに気づきました。

あ、お姉さん、気づいてくださいました?あの、金具デカすぎたって事に。

って言いたかったんですけど、やっぱり言えませんでした。

しかし、ここからが戦いでした。

「軽く噛んでくださ~い。」

え?噛むの?この金具を?ぶにゅぶにゅの素材と共に?

何度も作っているナイトガードに何を今更。と思ったけど、型抜きは、毎回新鮮。

口をがばっと開けて、中に入れられた金具を噛むことにしました。

すると、舌がつりました。

もう、口の中の構造がどうなってどうなったかよくわからないけど、舌がつっていることだけは、分かる!

そんな状況に、

「は~い、じゃあ、このままで。」

の一言。

もう、もう・・いいですか・・・もう。

つった舌がどう生き返るのか考えていたら、お姉さんが金具を取に来てくださいました。

でも、ここからが、このぶにゅガム付金具の本領発揮。

あれっ?取れない?!!

「あれっ、取れない?!」

お姉さん、今、それ、私の心を代弁したよ!

「う~ん。」

がこがこっとお姉さんが、金具で口の中を上下に振る。私の顎も振られる。

え?そんなに力いれたら、私の前歯全部持ってかれちゃうよ!!

って、言いたかったんですけど、言う前に取れました。

あ~良かった。

これで無事に型どり終わりました。

ちゃんちゃんっ。

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