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人の精子を笑うな。

丁度約3年前、紫陽花が咲き始める6月に精索静脈瘤が発覚した。

35歳になる初夏に響く調べ。妊娠する確率は相当低いグレード3と宣告。一言目は「病気ですね」という心無い一言だった。立ち直る事ができるまでどれ程時間がかかっただろうか?いや、未だに立ち直れていない気もしてやまない。

妊活記事の大半は成功談であり、自慢のようにも聞こえてくる。大抵のものは、これから「妊活をはじめる」であろう層であり、警鐘を鳴らす側の目線で立っている感じがするのは私だけだろうか?

約4年間に渡る不妊治療生活、男性不妊の原因である政策静脈瘤が発覚したんは、結婚してから5年後だった。当時妻は37歳になる。

突然の病気宣告をくらった私たちは一刻をも争う。医師いわく治療をするには手術しかないらしい。全身麻酔をするから安心しろ。向こう3ヵ月は予約でいっぱいだから早く予約が必要だ。現実を受け入れる間もなく容赦なく迫られる決断。

まるで冠婚葬祭だ。特に突然やってきる身内の葬式では、何もわからないうちにすべてが進んでいく。精索静脈瘤もまさにそれに同じ。

治療しない間には、ほとんど妊娠する可能性はないそうだ。私たちのセックスは無駄だったのか?これから治療するまでの性行為は無駄打ちだという事なのか?

精子には運動率が大事だと言われている、数よりも直進率。レベルごとに分かれており、精子に問題があると真っすぐ精子が動かず、よろよろと曲がってしまったり、目的の卵子の場所までたどり着かないそうだ。

バカみたいな話だが、本当の話だそうだ。

もっと早く男性不妊に気づいていれば妻の5年間を無駄にする事はなかった。10年以上も不妊治療をして、やっと発覚したという人もいるらしいので、少しでも早くに分かって良かったとしか言うしかない。

いくら女性の妊活アドバイザーが妊活について語ったところで、現実味はない。

令和元年5月、まだ子供は授かっていない。私が言える事はひとつ、1年以上妊活をして妻が35歳を過ぎているのであれば、一刻も早く男性不妊の検査に行くべし。自治体によっては補助金もでるのだから、調べてみる事が大事である。