兒玉弓

幻想小説書き。いつもは文学フリマでこっそり活動。サークル名は「木星堂」。noteさんでは作品を公開したり、うちの5猫たちとの暮らしについて書いたりしています。

兒玉弓

幻想小説書き。いつもは文学フリマでこっそり活動。サークル名は「木星堂」。noteさんでは作品を公開したり、うちの5猫たちとの暮らしについて書いたりしています。

マガジン

  • ねこ連綿 エッセイときどき

    兒玉弓が、いつも周りにいる猫について書きます。 他のことを書くこともあります。 更新頻度は時々です。

  • 『神無月回廊』(オリジナル幻想小説)

    兒玉弓のオリジナル幻想小説『神無月回廊』の冒頭試し読みです。 サークル「木星堂」で編集・売り子担当をしている海さんの責任編集です。

  • 『漏刻博士の都のこと』(オリジナル小説)

    オリジナルファンタジー小説です。 全9話。 舞台はとある架空の町。 かつて海だったというこの町には、一宮から八宮までの神社が建つ。 一宮である八坂神社とその周りでは、今日も小さな事件が起こる。時を進めるのをやめてしまった『神殺し』の時守、翼をもつ漏刻博士、ピアノの音色で柄が変わる猫、元は鶏だった時守、龍の噂……。 怪異や妖や人間が繰り広げる、和風SF(すこし・ふしぎ)な連作集!  サークル「木星堂」で編集・売り子担当をしている海さんの責任編集です。

最近の記事

文学フリマ京都9への道①

2025年1/19の文学フリマ京都9に サークル名「木星堂」で参加します。 それまでのあれこれを時々書きますね。 ともあれ 新刊は出来ました。 なんだ順調やん、と思ってくださる方、 もしかしておられるかもしれませんが、 いやいやここまでもわりと力技で 偏頭痛と手をつないで ライ麦畑の中にけもの道を作ってきたのですよ。 そしてまだ先の道も整備されてない……。 ともあれ。 3作目のオリジナル幻想小説の文庫本、 『ミイラと花守』が出来上がりました。 先日ポプルスさんから届き

    • 【オリジナル幻想小説】神無月回廊 #1-1

      はじめに 神無月も半ばを過ぎましたね。 ということで、兒玉弓の著作『神無月回廊』の冒頭部分を公開させていただきます。 この作品は、2024年3月に発行し、文学フリマで販売しているものです。 気になった方がおられましたら、紙の本を手に取ってくださると幸いです。 装丁がとってもきれいな本になっております。                 「木星堂」海                     第一話 祝子 「十月は静か」  日名鳥神社で祝子の職を務める元白猫が、境内に続く

      • すごく見たい❗️ けど多分見ないドラマと映画について(うちの猫たちで再現画像?)

        こんにちは。 今回は映画やドラマの話。 といっても、 ここのところ映画やドラマを見なくなりまして。 昔々は名画座に通って たくさんたくさん映画を見ていたし、 ドラマも楽しんでいたのですが、 気づけば、 映画は見なくなっていますし、 ドラマも面白そうだなと思っても 何故か見るとこまでいかない。 きらいとか面倒とかではない。 家族が見てるのをちらっと見て楽しむことはあるけれど、ちゃんと見るとこまでいかない。 なんでやろ。 本なら、活字なら、どんどん読めるんだけど。 どうしてや

        • クイズ 猫は何匹いるでしょう(さがしてみてね)

          ⭐︎2025年1/19 文学フリマ京都9に出店します。  ただいま新刊幻想小説本(文庫)作成中。 今回のnoteはお気楽クイズです。 まずは↑の答えはもちろん「5」。 全員集合です。 次のクイズの前に うちの猫たちを改めて紹介します。 黒猫ジャズ(18) 元野良猫 茶トラ猫アマゾン(13) 元野良猫 笹かま猫かるた(8) 元保護猫 通称かる サバ猫ギルガメシュ(8) 元保護猫 通称ギル 白猫ラヴィーン(6) 元野良猫 通称らび 今この5猫と仲良く暮らしています。 猫さ

        マガジン

        • ねこ連綿 エッセイときどき
          14本
        • 『神無月回廊』(オリジナル幻想小説)
          1本
        • 『漏刻博士の都のこと』(オリジナル小説)
          9本

        記事

          猫の絵を時々描くよ&DTP

          ↑上の絵のモデルは  うちの茶トラ猫アマゾンです。  「かわいいっ」って言いながら描きました。  (数日前にXにもポストしました) 猫の絵をたまに楽しく描いてます。 本を作る時に 装丁の素材として使おう、と思うのが 描くタイミング。 私の書く物語には必ず猫が出るのです。 モデルはうちの5猫のだれか。 いや違う、猫の出る物語を持ってる私が 小説を書いているので、というべきか。 小説の猫たちとうちの猫たちも5次元でつながってたらいいなあなどと 思いながら絵を描きます。 今回

          猫の絵を時々描くよ&DTP

          偏頭痛中は猫がわたしを人間の形にしている

          9月になりました。 空が高くなってきました。 そして今、 絶賛頭痛中です。 一昨日から生きるだけで精一杯状態でしたが 今朝からちょいと楽になったので 家事を片付け、 そうだ note書こうと思いましたが まだ気持ち悪いので無理……またあとで。 (猫たちの世話はその中でも ヨレヨレと完遂してます) さて夜になりました。 ギルガメシュと野球観戦(TVで)しているうちに 少し楽になりました。 私が偏頭痛に本格的に苦しむようになって 6年たちます。 さっきも書きましたが 頭痛が

          偏頭痛中は猫がわたしを人間の形にしている

          猫のひげ 拾うのラッキー

          ⭐︎このマガジンでは 一緒に暮らす5猫について書いています。 今回は「落ちてる猫のひげ」の話です。 猫飼いの皆様、 猫のひげ(落ちているやつ)、どうしてますか。 これはうちの猫のひげ入れです。 うちでは、落ちてるの見つけたら 嬉々として拾って、この手の袋に保管。 こういうひげ入れ袋は家中に何袋もあります。 それとは別に 持ち歩いている手帳に挟んでたりします。 落ちてる5猫のひげ。 つい拾って集めて、保存したり 持ち歩いたりしてしまう……。 真っ白で長い

          猫のひげ 拾うのラッキー

          猫との暮らし多分あるある

          ⭐︎このマガジンでは 今日も幻想小説を書いております兒玉弓が 5猫と暮らす日々をご紹介します。 今回は猫と暮らしている日々での 「あるある」をちょいと書きました。 ↑のふたりは 茶トラ猫アマゾン(13歳 元野良猫)と 笹かま猫かるた(8歳 元保護猫)。 あまり仲良しではないのに わりとくっついてます。 そして毎回、 かるたの過剰な愛情表現に アマゾンが怒ってしまい、解散します。 こういう猫関係もあるあるですね。 では♪あるある言いたい〜 はじめます。 ①猫は人間が今読んで

          猫との暮らし多分あるある

          猫が てんてん

          ⭐︎このマガジンでは うちの5猫との暮らしについて書いています。 猫との暮らしは19年。 楽しく読んでやってくださいね。 ちなみに↑は一階のごはん&水コーナーです。 見直しがひと段落して今はこのラインナップ。 どれが人気があるかの判断用と ごはんを出す人間が間違えないために ①から⑤のお品書きあり。 そして 吐き戻し防止に器を台に乗せてます。 猫たちのためにいろいろ試行錯誤してます。 では 本題に入ります。 今回は暑い夏、 家のあちこちにてんてんと落ちてる猫たちのおはなし

          猫が てんてん

          猫と 勝手に名作フェア

          ⭐︎このマガジンでは 普段幻想小説を書いている弓が 一緒に住んでいる猫たちの話をします。 ↑は、笹かま猫かるた(9歳)。 謎の自信の持ち主。ぐいぐい来るのに抱っこ断固拒否派。まあ好きにしなさい。 今日は楽しくさらっといきます。 うちの猫たちと 勝手に夏の名作文庫フェアを開催します。 🐈‍⬛まずは1冊目 ……ツッコミ待ちです。 仮面ライダーの……これは初代ですかね。 もとい。 カフカは常に好きです。 一番好きなのは『城』。 カフカを読みやすいと感じるのは これ自分の夢

          猫と 勝手に名作フェア

          猫と おかえりと 花火と

          ⭐︎このマガジンでは 普段幻想小説を書いている弓が 5猫との暮らしについて綴っております。 ↑は黒猫ジャズ18才。(野良時代から鼻が悪い。一病息災で長生き街道まっしぐら✨) 今回は猫と音について。 猫は耳がいいなと、 一緒に住んでいて、いろんな場面で感じます。 例えば 一緒に住んでいる私の足音はもちろん、 乗っている車のエンジン音を 「私の」だと把握していて、 本屋の仕事から帰り、車を庭にとめている その音で眠りから目覚め(猫は良く寝る)、 私が庭をヨレっと歩いているう

          猫と おかえりと 花火と

          窓辺の猫は空の青さを知る(でも夏はそこ、暑いよ)

          ⭐︎このマガジンは 普段幻想小説を書いている兒玉弓が 一緒に暮らしている5ひきの猫たちについて 時々書いています。 今日は夏の猛暑から 「窓辺の猫=窓猫」を守らなきゃ、の話。 さて、7月ですね。 そして今年も 日本は亜熱帯になっちまったね、という暑さ。 この家で猫を飼い始めて 今年の冬で19年になりますが、 「猫たちにとってこの夏の暑さは危険だぞ」と はっきり意識したのは ここ10年くらいのように思います。 だいたいその頃から 真夏の窓辺でホカホカになっている猫たちに

          窓辺の猫は空の青さを知る(でも夏はそこ、暑いよ)

          漏刻博士の都のこと 第3話 龍狩り③【最終話】

          ↑第1話はこちら 漏刻博士の都のこと 第3話 龍狩り③【最終話】  鶏頭が気を失っていたのはほんの少しだったようで、まだ鐘の音の余韻が境内に花の香のように残っていた。騒がしい声や物音に眼を開けると、氷雨神社で見かけた一同が境内をぞろぞろと横切り、南の神門から出ていくところだった。  南の方向をまっすぐ向き、吊り橋を渡ってきたときのように一列になって去っていく。あのカマイタチもやってきた。なぜか二人になっている。一人はこの騒動の中でいなくなってしまったようだ。ふたりとも赤い

          漏刻博士の都のこと 第3話 龍狩り③【最終話】

          ねこがついてるの

          ⭐︎このマガジンでは 普段、幻想小説を書いている兒玉弓が いつも一緒にいるねこたちの話をします。 今回は 再び小説を書けるようになった人間(私)と 編集者のような応援団のようなねこたちの話。 小説を書くのが好きです。楽しい。 単純にこう思えるのは多分、 一回完全に書くことをあきらめたからです。 あきらめるに至った流れはよくあるものかも。 混乱、現実、疲弊、空虚。 長い葛藤を経て、 もうやめるべきだと思いました。 完全にあきらめようと決めた時、 分かってはいても とてもさ

          ねこがついてるの

          漏刻博士の都のこと 第3話 龍狩り②

          ↑第1話はこちら 漏刻博士の都のこと 第3話 龍狩り②  鳥居の片方の柱にすがりながら鶏頭がそろそろと振り返ると、氷雨神社の門帳が大きく揺れていた。そういえば門帳に描かれている神紋、あれは何だろう。雲の意匠のような。見覚えがない。 「なんだ。危ないな、転がり落ちるではないか。も少し下がってくれよ」 襟にしがみついた中将の声で我に返る。そして自分がすがっている柱に眼を戻すと、白木だった鳥居がいつのまにか朱塗りの、巨大なものになっており、見上げると鳥居の上部、太い柱に横渡しさ

          漏刻博士の都のこと 第3話 龍狩り②

          漏刻博士の都のこと 第3話 龍狩り①

          第3話あらすじ 融のアパートの居候と鶏頭は、龍狩りに参加することになった。 龍狩りのための橋が架かるという奥社に向かうも、なんだか普段とは様子が異なる。 噂を聞き付けた怪異も妖も龍も神までやってきてもう大騒ぎ! はたして龍はやってくるのか。 漏刻博士の都のこと 第3話 龍狩り①  漏刻博士がこの朝、龍狩りの為に橋を架けるという。  八坂神社の奥社から、二宮である八雲神社に。 「ほんの半時ほどしかその姿が保たれない橋なので、うっかり渡り損ねないように」  少し自慢げに、こ

          漏刻博士の都のこと 第3話 龍狩り①