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テレビ番組Border securityから見るオーストラリア国境最前線

こんばんは。突然ですが私はBorder Securityというオーストラリアの番組が好きです。

普段、日本のテレビも地元のテレビもほとんど見ないのですが、現地の友人に勧められてからこれだけはちょくちょく見るようになりました。

オーストラリアの国境守備隊

オーストラリアは日本と同じく島国です。島というか大陸ですが、国境を越える手段が海を渡って飛行機のみなところは同じです。

コロナが流行する前からどこの国でも海外からの未知の病原体や外来種の持ち込みを制限するため、自国民・他国民に関わらず出入国の際は厳密な検査をしていますが、オーストラリアはかなりこの制限が厳しい方です。

カンガルーやコアラ、エミューなど有名なものから虫や爬虫類、植物に至るまで、南半球に孤立した大陸には他の地にはない固有の種が沢山います。

オーストラリアの観光資源の一つとして重宝されるこれらの生態系を、万が一にも壊すわけにはいかないため、オーストラリア入国の際は土付きの苗や植物の種子などはもちろん、生のフルーツや火を通していないナッツ類、肉や卵、魚製品は基本的に缶詰、レトルト以外一切持ち込めません(企業による商業輸入はまた別)。動物の一部や植物を使用した製品は申告が必要です。

細かい規定はnoteに書き切れないくらい大量にありますので、気になる方はこちらをご覧ください。

Border Securityの面白さ


オーストラリアに到着する人がこれらの禁制品を持ち込んでいないか、巧妙に隠して違法薬物を持ち込んでいないか(運び屋)、適切なビザをもち正しく入国しようとしているかなど、セキュリティオフィサーは様々な角度から来訪者を観察しています。

挙動不審ではないか
所持金があまりにも少なすぎないか(働けるビザじゃないのに現地で働くつもりではないか)
ルール違反が多い国の人
犯罪履歴の隠蔽
荷物に謎の空間←がある

etc...

コロナが広がってからはほとんどの国際線がストップしているため再放送や撮りだめした分で凌いでいるのでしょうが、それでもバリエーション豊富です(笑

また、放送分は画になりそうな極々一分なのだと思いますが、それでも毎回こんなにも色々誤魔化してすり抜けようとする人がいるのか〜、と単純に感心します。


Securityで引っ掛かる人たち

セキュリティに止められる人は出身国も入国目的も様々ですが、大まかにいくつかのパターンに分かれます。そのうちの典型的な例を紹介します。(名前や罰金の金額は大体適当です)

1.デイビッド
搭乗国:中国🇨🇳
渡航目的:永住者
引っかかった理由:手荷物のCTに不審物が写ったため
結果:荷物を開けると大量の謎フード(瓶詰め、明らかに家庭での手作り)。未申告かつ禁止項目
ママが荷造りしてたから知らなかった!!とカタコトの英語で訴えるも却下。

罰則:罰金$300かつ違反品は没収。入国は可。

2.マイケル
搭乗国:イギリス
渡航目的:観光旅行
引っかかった理由:所持金が豪ドルで$150。どこをどれくらい観光するつもりか?(お金なさすぎて無理無理無理働くつもりやろ。←)
結果:最初は友達のところに泊めてもらって、滞在費も出してもらうと言っていたが、尋問により以前滞在していた時の勤め先でキャッシュジョブ(直接現金で給料を払ってもらうこと。記録に残らないため違法な条件でも働くことが可能)をする予定だったことが発覚。純粋な旅行者とは言えないと判断され、強制送還。
罰則:強制送還+3年間オーストラリア入国禁止

3.ジュリアン
搭乗国:ベトナム(出身国はコロンビア)
渡航目的:友人訪問・ショッピング
引っかかった理由:キャリーケースの内側に謎の空間がある&薬物検査犬が反応したため
結果:キャリーケースを同意の上電動ドリル(!)て壊して上げ底を引っぺがすと、白い粉が。検査薬によりヘロインと判明。
罰則:その場で逮捕。懲役7年。ヘロインの量から末端価格は$150000(適当です)

…とこのような感じで、世界各国からオーストラリアで悪いコトを企んで入国しようとする人・荷物を水際で食い止める様子をひたすら観察する番組です。


違反が発覚した際の罰則

上記の3例以外にも多種多様な入国希望者、違反事由がありますが、大体申告漏れは罰金か放棄か選ぶ、禁制品の場合は罰金+没収。

ビザの虚偽申告や犯罪歴、他国での入国禁止歴の隠蔽は強制送還の上数年間の入国禁止措置。

違法薬物(ヘロイン、コカイン等)持ち込みの場合は問答無用で即刻お縄。

という感じです。見てる感じでは薬物系は東南アジアから来た人(欧米系もアジア系も)、ビザ関連に関しては特にヨーロッパ系が目立ちます。観光ビザで働こうとしたり、ワーホリだけど犯罪歴ありなのに虚偽申告でビザを得ていたり。


言うまでもないかもですが禁制品未申告持ち込みは圧倒的にお隣C国です。媽媽のお手製料理とか自家製の〜〜とか漢方の原料らしき根っことかナゾのお菓子とか。毎回1〜2組は絶対いるのでやっぱり相当あるあるなんだと思います(笑。

空港によって厳しさが違う?※実際に罰金取られました

初めて渡豪した時、現地のエージェントさんにタバコ1カートン買ってきてくれたら倍の値段で買うよーとかるーく依頼されました。
オーストラリアは紙タバコが激高いです。1箱(カートンでなく)3000円くらいします。日本でカートン3000円で買って、倍の6000円くらいで買ってもらえばwinwinというわけで。


空港はほぼ素通りだから、申告しなくても大丈夫と言われてその通り買っていったのですが、私が使ったのは直行便ではなくJe○Star。ゴールドコーストの空港で入国検査を受けることになり、見事に発見されました(笑

罰金$180か、放棄か…と聞かれ、パニクった私は空港wifiでエージェントさんに連絡したのですが早朝5時の便だったこともあってすぐには返信はなく(当たり前か)、勝手に放棄するのもためらわれたので泣く泣くクレジットカードで罰金を支払いました。結局、哀れに思ったエージェントさんがその値段で買ってくれましたが、手痛い教訓となったのでした。

また別の時は、ケアンズ空港にて「おにぎり」が引っかかりました。成田の出国審査が終わってから、免税エリアで買ったものだったのですが…「鶏そぼろ」おにぎりだったのがまずかったようです。肉なのでダメ。じゃあこの場で食べると言ってもダメ。ゴミ箱行き一択しかありませんでした。

幸いこの時は罰金までは請求されませんでしたが、他にも荷物の中身を細かく確認されました。米なども規定を満たす場合はOKなのですが、この時は「どーせバレないだろ」と思って申告していなかったため、めっちゃ怒られて警告書のようなものをもらいました。次やったらパスポートに記録するよ、と。

ですが…


Border Securityの摘発者のほとんどを占めているシドニー空港では、私は到着時に荷物検査をされたことがありません。

1度だけ、自分からフィッシュフレーク(ふりかけ)を持っているけど大丈夫?と聞いたことがありますが(以前の記憶が強烈だったので(笑)
日本のでしょ?買ったやつ?未開封?オッケーノープロブレム!って感じでした。軽い…

数年前からは機械による自動チェックがほとんどになっているのですが、多分日本のパスポートを持っているせいなのかなーと思っています。

シドニー空港はオーストラリアの他都市とは比べものにならないほど大量の渡航者を捌いているので、リスクの高そうな人たちとそうでも無い人たちを選別しているのかも。てかケアンズとゴールドコーストがヒマなのか←

もしも初到着がゴールドコーストではなくシドニー 空港だったら、彼の言う通り検査はスルーで罰金を払うこともなかったと思います(笑


慈悲はないので、正直に申告しましょう

ケアンズの時はたまたま(おにぎり以外)見逃してもらえましたが、最近はどんどん規制が厳しくなっています。コロナ流行の少し前から軽度の違反でもビザの更新や申請に影響する可能性が高まり、悪質と判断されれば発給済みのビザ取り消しもあり得ます。

今はもう、いかにシドニー空港が検査フリーで検疫を素通りできようとも、小金を稼ぐために未申告の荷物を持ち込むなんて怖くてできません…

ワクチンが普及すれば国境も開かれ、以前ほどでなくともまた国同士の行き来が可能になると思われますが、オーストラリアに来られる際は是非、事前に持ち込んではいけないものを確認し、申告すべきものは申告しておきましょう!

大体オーストラリアでは、銘柄、ブランドに拘らなければ大概の日本食品とか調味料は手に入りますよー。

3倍ぐらい高いけど。


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