古代倭国(こだいわこく)
古代倭国(こだいやまとこく)は、現在の日本列島に存在した古代国家です。この国家は、3世紀から7世紀にかけて、特に現在の奈良県や大阪府にあたる地域を中心に栄えました。この時代の日本は、中国の史書に「倭」として記録されており、「倭国」とはその中国側から見た呼称です。
倭国は、独自の王権体制を持っており、一連の「倭の五王」が中国の歴史書に名を連ねています。これらの記録によると、倭国は小国群から成り立っており、その中で最も強力な集団が中央の王権を握っていました。古墳時代と呼ばれるこの時期は、巨大な古墳(埋葬用の土墳)が数多く造られたことでも知られています。
また、倭国は朝鮮半島や中国とも交流があり、文化や技術の面で影響を受けていました。たとえば、中国から伝来した漢字や仏教などがこの時代に日本にもたらされたことが知られています。
7世紀に入ると、倭国は「大和政権」と呼ばれるようになり、やがて国名を「日本」と改め、日本古代史の新しい章が始まります。この時期には、国家体制の中央集権化や律令制の導入など、国家としての体制が整備されていきました。