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自分で、決めたくせにね。

忘れもしない昨年10月1日に「辞めたい、辞めよう」と初めましての感情と対面して、はや8ヶ月。その間、感情が一定だったわけではもちろんなく、浮上や沈没を繰り返しながら、自分の今までとこれからに向き合ってきました。

キャリアの棚卸しや、希望のキャリアプランの整理がままならないまま、迷走することから始まり、原点であるスポーツに関わる仕事をしたいという気持ちがぶり返して挑戦したこともありました。もちろん、準備のできていない状態でうまくいくほど、器用な性格ではないので、結果はお察しですが。

結局、本気で向き合うことができたのは年度が変わってからだったなと思います。現職の組織体制が変わり、人の異動があり、職務内容の変更を経験し、やっぱり、と。
通らないわけではなかった書類を一度見直すことができたのも、結局は早く「いつでも脱出ができる」状況を作り上げたいという危機感からでした。

そして、いよいよ。
どういった結論になるにせよ、区切りをつけなければならない時期にきました。

転職活動を通して知った現職の良さ、恵まれている点、自分がいかに守られて仕事をしてきたのか。背伸びせずとも、今年度さえ乗り越えれば、社内公募制度を利用して他部署に移ることができるかもしれないし、総合職入社を活かしてジョブローテを経験すれば、今より何倍も面白い職場、何より人に恵まれた職場に出会えるかもしれない。
新卒カードとしては悪くなかったはずの席を自ら離れることのリスクは、選考を続ければ続けるほど明白に感じています。

一方で、現職に残ろうかという選択を考えた先にある結論はいつだって、「でも、それでもなお、私は転職したいと思った」という、シンプルな回答でした。悪いことばかりではないのは確かで、たとえ転職しても、次の居場所が完璧なわけがない。それを受け入れたうえで、自分の時間を使って転職活動をして、選考を進めてきた。
その現実が、答えでしかないんですよね。

まだ少し面談や条件の確認など、決断する前にしなければいけないことが残っています。その間も「いつも通り」にしか時間が進まない現職にあえて残る理由は、よほどのことがない限り出てこないでしょう。
どちらかの会社に行くことを決めて、来月頭にはきっと退職の報告を上司にしています。もしかしたら引き留めがあるかもしれないけれど、それも形式的なもので、つつがなく手続きが進行していくはずです。

うん。
自分で撒いた種とはいえ、前からスクスク育って成長途中にある若葉を切り取ってしまうことに、想定していた以上に寂しさを感じています。
「なら、残ればいいじゃない」という問いかけに間髪入れず否と言えてしまうことにも。

この寂しさは独りよがりでしかない。であれば、心の内にしまうしかない。
いつか、「私はこの会社に育ててもらった。本当にありがたいことだった」と頭を垂れるようになるまでは、寂しいと思うのは少しばかり、卑怯だとも思う。

目の前に分かれ道がある時点で、後悔は絶対する。
選んでも、選ばなくても。たくさんか、少しかは知るよしもないけれど。
後悔はするから、だからせめて、馬鹿じゃないのと言われるくらい悩みたいと思う。悩んでるふりと思われるくらい、自分にとって正当な理由づけを、歩み始める前にしないと。
この2年と少しの自分に申し訳ないから。

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