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セロニアス・モンクのピアノソロはどのアルバムも好きですが、特にこのアルバムは、何故か良く聴くようになりました。
若い頃は、ニューミュージック全盛期で、ツッパて難しそうなジャズばかりを聴いていたような気がします。セシルティラーとかオーネットコールマン、エリックドルフィー等、それにセロニアスモンクももちろん聴いてました。
当時、レコードを買うときも、ブルーノート、リバーサイド、プレスティッジ等のものばかりで、ソニーのものは、何故か毛嫌いしておりました。勿論今は違います。それにこのジャケットがあまり好きになれなかったのです。今はこのポール・ディビスの絵が曲のイメージとあうように思えます。
ストライドピアノ奏法で奏でておりますが、この人は何をしでかすかわからないというところと、心地良い不協和音と崩したリズムで魅了してくれます。
この心地良さは、動物の背中の上に乗ったような気分です。動物の背中の上は、振り落とされるのでは、という若干の緊張感と振り落とされたいという自虐的な開放感の中で、時にはリズミカルな歩行であったり、急激な突進も伴い動物任せという心地良さがあります。
最近の乗り物は速さと快適さを求めており、あまり揺れないものが多いです。昔の列車は、コトンコトンとリズミカルな振動があり、寝るのにも良く、また、本を読むのにも快適でした。スマホ時代と満員電車では、ちょっと困りますが。
ジャズという音楽、特に、このセロニアスモンクの音楽は、何かをしながらという時には、とても快適なような気がします。
お食事をしながら、掃除をしながら、本を読みながらとか快適です。若い時のように、のめり込んで音楽を聴くというよりは、楽しみながら聴くというのが、私には最近合って来たような気がします。