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「茅コン」体験記【前編】
こんにちは!
11月も終わりに差し掛かり、2025年も見えてきた今日この頃、いかがお過ごし?ちなみに私トン揚げは、2024年やり残したことが満載で大焦り中です(笑)
さて、今回は11月16,17日に広島県山県郡北広島町で行われた「茅コン2024」に参加してきました!
今回はまず、「茅コン」とは何かについてお話しようと思います!
茅コン??
「急に茅コンと言われても、何なのか分かんないよ」という方、おられると思います。
安心してください、それが普通です(笑)
「茅コン」とは、茅刈りコンパの略で、茅刈りを通じて同年代の仲間を増やそうという目的のもと、大学生が中心となって企画したイベントです。
茅刈り・かやぶき屋根について
そもそも茅刈りとは、かやぶき屋根に使われる茅(ススキ・チガヤなどイネ科の植物)を刈り取って使える形に加工するという取り組みを指します。
「なんで今更かやぶき屋根なんだよ」と思われる方もおられると思います。確かに昔の技術で、瓦屋根やトタン屋根に取って代わられました。
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しかし、かやぶき屋根には大きな魅力もあります。
それは、「腐る」ということです!
かやぶき屋根は24時間365日雨風にさらされます。
すると屋根がだんだんと腐食してくるのです。
腐食した屋根は肥料となり、屋根の上で木が生えます!
屋根の上で植物が生まれるのは、かやぶき屋根にしかない魅力と言えるのではないでしょうか?(笑)
他にも、断熱性と保温性が高く、夏は涼しく、冬は暖かいこと、通気性に優れており、結露やカビの発生を抑えることができるなどの利点もあります!
近年では、ヨーロッパなどの諸外国でもかやぶき屋根文化が広がっており、スタイリッシュな建物も誕生しています!
![](https://assets.st-note.com/img/1732809612-RFyK6SCYs7WuUvjdcx03JfBo.png?width=1200)
かやぶき屋根の問題
さて、そんなかやぶき屋根ですが、大きな問題があるのです。。。
それは、「材料不足」という点です。
かやぶき屋根を作るためには、たくさんの茅を用意する必要があります。屋根によって変化しますが、4トントラック5台分の茅を使うこともあるそうです。また、数十年に一度屋根の張替えが必要となり、その都度大量の茅を用意する必要があります。
![](https://assets.st-note.com/img/1732809710-8OqBwH1XuzPGKrEehZly4dRM.jpg?width=1200)
問題は、その茅を集められないという点です。
かつて茅を集めていたのは身近にある草原で、茅を調達すると同時に、草原の保全の役割も担っていました。
しかし、現在は茅の需要低下とともに草原の管理が行き届かなくなり、かつて草原だった場所にどんどん木が生え、森になってしまったのです。
草原が減少すれば、茅を集めることができず、かやぶき屋根を作ることが困難になってしまいます。
かやぶき屋根を作ることが困難になるということは、「かやぶき屋根」文化が消失してしまうことを意味するのです。。。
茅プロジェクト
そこで、かやぶき屋根文化を守ること、草原の保全をし、生物多様性を守ることを目的に2016年、地元の中学校の取り組みとして「茅プロジェクト」が誕生したのです!
中学生は年に1回「茅金市場」を開催し、規格に合わせた茅の束を買い取ります。それを1年程度乾燥させたのち、かやぶき職人に卸す事業を行っています。
![](https://assets.st-note.com/img/1732809857-ZuXjogCqaPpl8kA9dnzWhysR.png?width=1200)
茅の束は、地域通貨である「せどやま券」で買い取り、地域内のお店でのみ使える仕組みを確立することで、地域経済の活性化にもつなげるプロジェクトです!
そんなプロジェクトから派生したのが今回参加した「茅コン」なのです!
次回は、「茅コン」の実際の様子をお届けします!
お楽しみに!!
(トン揚げ)