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ハリマヤアペロ inはりまや橋商店街

6月1日にはりまや橋商店街で、「ハリマヤアペロ」が行われました。Apéro(アペロ)とは、フランス語で食前酒Apéritif(アペリティフ)を略した言葉で、広義では夕食前に少しのお酒とともに軽いおつまみを楽しむ時間を表します。その名の通り、昼食の後、夕食の前の「アペロ」の時間を盛り上げようと、こだわりのお酒や軽食を提供するお店が集結しました。このイベントは、はりまや橋商店街にあるキッチンスタジオ「Brew」の町田さんが主催となって行われました。

スタジオBREW


このイベントでは、「アペロ」の時間を演出するバンドの生演奏とともに、今まで食やデザインの分野に関わってきた町田さんの厳選したお店が集まっていました。高知県にゆかりのあるワイン、バーニャカウダやナッツ、タコス、ケーキなど多岐に渡る軽食やおつまみを楽しむことができました。

 
 今回出店されていた中で、私が特に興味を惹かれたのはMASACASA TACOSというタコスのお店です。高知県に移住されたご夫婦が、今回町田さんから声をかけられて出店したそうです。このご夫婦は20年間ロサンゼルスで生活されていて、「毎日食べていた本場のタコスを高知県でも」という思いから本格的なタコスを提供されていました。しかし、本場とは気候も文化も異なるので、本格的なタコスを作るために必要な材料は高知県にはほぼ無いとおっしゃっていました。そのため店主の都築さんは、タコスの材料として欠かせないハラペーニョやハバネロなど、簡単に手に入らない食材を日高村にある自分の畑で育ててタコスの材料として使っているそうです。また、タコス生地の材料である地きびも無農薬にこだわって自分で育てているとおっしゃっていました。普段日曜市に出店する際は、地きびと他の材料を混ぜたトルティーヤでタコスを提供しているそうです。しかし今回のハリマヤアペロでは、地きびだけを使った、こだわりトルティーヤのタコスを提供されていました。ほんのり甘さのある生地と自家製のハバネロやハラペーニョを使ったソースのコントラストがやみつきになる本場の味に行列ができていました。

マサカサタコスさん

 
 スタジオBrewからは、地域とシェフをつなぐ地方創生プロジェクト「and.CHEF」より、TAKAHIROシェフが厨房に立ち、中華料理の腕を振るっていました。今回は、食べることができるのに廃棄されてしまうニラを使ったニラ焼売、五台山のふもとで作られたトマトを使ったチャイナサラダ、他にもたくさんのこだわり抜かれた食材を使った本格的な中華料理を提供していました。高知県出身のTAKAHIROシェフは、いつか高知でお店を出すことを夢に、現在スタジオBrewで挑戦しているそうです。スタジオBrewにはTAKAHIROシェフの作る本格中華を食べようとたくさんの人が集まっていました。

BREWのキッチンで腕を振るうTAKAHIROシェフ


 普段は閑散とした小さい規模の商店街ですが、だからこそ商店街を盛り上げようとする店主さんたちのアットホームでウェルカムな雰囲気が、ハリマヤアペロの成功に一役買っていると感じました。今回はキッチンと食事スペースとしての活用でしたが、スタジオBrewはキッチンとしての活用だけでなくアートに宿泊にと、「やりたければ何でもできる」と町田さんはおっしゃっていました。


 滞在しながらやりたいことに挑戦することができる、形にすることができる、夢を叶えることができるのがスタジオBrewの強みです。Brewの中にとどまらず、今回の「ハリマヤアペロ」のように商店街を巻き込んだイベントを開催することもできます。スタジオBrewからはじめる可能性は無限大です。

(え)

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